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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
 (11)おいしい植物しょくぶつ世界せかい
 (12)野菜やさい果物くだもの植物しょくぶつだ! おどろきの世界せかい
(556)モミジイチゴ
花ちゃん
「モンタ博士(はかせ),これまでいろいろな果物(くだもの)野菜(やさい)についてお(はな)ししてくれましたね。どれもとっても(たの)しくてためになりました。(わたし)は,もっともっと()りたくなりました。」

オーくん
「ぼくも(おな)じです。(いま)まであまり()がつかなかったけど,ぼくたちは,いろいろな植物(しょくぶつ)()べているんですね。ご(はん)も,パンも,おかずだって植物ですね。」

「そうだね。植物(しょくぶつ)()べるだけじゃなくて,()るものだって植物だよ。綿(わた)からコットンを(つく)るし,それから,()んでいる(いえ)だって()がなければ()たないね。」
モンタ博士

花ちゃん
「そういうのを,むずかしい言葉(ことば)で,()(しょく)(じゅう)というのですね。ところで,(わたし)がどうしても()りたいくだものがあるんですが・・・(なん)だか()かりますか。ヒントは数字(すうじ)です。」

「うーん。数字(すうじ)? あ! ()かった。1と5でイチゴだろう。」 
モンタ博士

花ちゃん
「ピンポーン。そのとおり。イチゴです。(わたし)()りたいのはイチゴです。」

「イチゴか。ふーむ。こまったな。イチゴといってもいろいろあるよね。」
モンタ博士

オーくん
「イチゴのことなら,ぼくにまかせてください。ふつうにお(みせ)()ってるイチゴ。これはストロベリーというやつなんだ。でも,ところがどっこい,イチゴというのは,まだまだいろいろあるんだ。(とく)に,野生(やせい)のイチゴもいろいろとおいしいイチゴがあるんだ。」

「あ,そうか。二人(ふたり)ともあちこちの遠足(えんそく)などで,野山(のやま)自然(しぜん)()えているイチゴも()べたことがあったんだね。どれが一番(いちばん)おいしかったかな。」
モンタ博士

オーくん
「えーと。オー(くん)五感(ごかん)使(つか)って観察(かんさつ)したところ,一番(いちばん)おいしいイチゴは,モミジイチゴかな。フユイチゴもとってもおいしいね。(ほか)に,クサイチゴもいい(あじ)をしていたね。」

写真1
モミジイチゴ
写真2
フユイチゴ
写真3
クサイチゴ
花ちゃん
「さずがはオー(くん)()べることはよく(おぼ)えているわね。感心(かんしん)しちゃうわ。」

「ところで,ふつうにみんなが()べているイチゴを(なん)というか()ってるかな。」
モンタ博士

オーくん
「イチゴはイチゴだと(おも)いますが・・・。」

「ショートケーキの(うえ)にあるのは,オランダイチゴ(ぞく)のオランダイチゴというんだよ。そして,野山(のやま)などでよく()かけるイチゴはキイチゴ属というものが(おお)いのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
(おな)じイチゴでもちがうようですね。」

「そうだよ。それでは,(あか)(おお)きなイチゴを(かんが)えてごらん。ふつうのイチゴだよ。みんなどこを()べているかかるかな。では,イチゴのまわりをよく()てごらん。(なに)()がついたかな。」
モンタ博士

写真4
花ちゃん
「イチゴのまわりには,(ちい)さなつぶつぶがならんでいますね。」

「そうなんだ。この(ちい)さなつぶは種子(しゅし)であり,果実(かじつ)でもあるんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「それじゃ,ぼくたちがいつも()べる(あか)(いろ)のところはいったい(なん)なの。」           

「それは,(はな)とくらべてみるとよくかるよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「これは,イチゴの(はな)をたてに()ったところですね。」

写真5
「そうだよ。がくとかおしべとかあるんだ。そして,まん(なか)(ちい)さなふくらみのところにたくさんのめしべが()えるだろう。この小さなふくらみは(はな)()わったあとに(おお)きくなって,そこをおいしいといって()べているのさ。」
モンタ博士

オーくん
「モミジイチゴの()とはどうちがうのですか。」

「モミジイチゴなどのキチチゴは,(はな)がすんでもふくらみが(おお)きくならないのさ。表面(ひょうめん)には水気(みずけ)(おお)果実(かじつ)がびっしりとついて,全体(ぜんたい)がボールのようになるんだよ。」      
モンタ博士

写真6
花ちゃん
「それじゃ,オランダイチゴの(くろ)いつぶつぶと,モミジイチゴのあまずっぱくて,ジューシーな(ひと)(ひと)つのものは両方(りょうほう)とも()ということで(おな)じなの。」

「そのとおり。(おな)じイチゴでも()べてておいしいなと(おも)うところは,まったくちがうというわけさ。オランダイチゴは(はな)(だい)部分(ぶぶん)(おお)きくなったところがうまくて,モミジイチゴは(ひと)(ひと)つの()がおいしいということなんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「へえー。そうなんだ。またまたお(べん)(きょう)になったところで,みんなでおいしくイチゴを()べましょう。」

オランダイチゴ(ぞく)(Fragaria)とキイチゴ属(Rubus)について 
 オランダイチゴのように(はな)(だい)花托(かたく)という)が(おお)きくなったものでは高山(こうざん)()えるシロバナノヘビイチゴやノウゴウイチゴなどがある。また,ヘビイチゴも(おな)(なか)()で,これらをオランダイチゴ(ぞく)という。この(ぞく)はがくが10(まい)あるのも特徴(とくちょう)である。
 モミジイチゴなどをキイチゴ(ぞく)といい,がくは5(まい)(とく)(ちょう)である。フユイチゴやクサイチゴ,ナワシロイチゴ,ラズベリー,ブラックベリーなどは(すべ)てキイチゴ(ぞく)。なお,ストロベリーといえばイチゴであるが,ブルーベリーやクランベリーは,ツツジ()スノキ(ぞく)である。まあ(むずか)しいことは()わないで,ジューシーで()()しければベリーベリーハッピーということにしよう。
   てくてく自然散歩シリーズ
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