1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
3.動物の世界
(10)貝のなかま
(521)モンタ博士の自由研究
「国立第七小学校のみなさん。さあ,いよいよ待ちに待った2学期の始まりです。みんなで仲良く楽しくスタートしましょう。ところで,モンタ博士がいつも楽しみな『夏休みの自由研究』は,みんなどうしたかな。」
「もちろんやりました。おうちの人にもちょっと手伝ってもらったけど,最後までなんとかやりきりました。今度見に来てください。」
「ぼくは,自由工作にチャレンジしたんだ。すごい作品ができたんだ。お気に入りで自慢で傑作なものができたよ。ぼくの作品も見に来てください。」
「それは楽しみだね。ところで,モンタ博士も自由研究にチャレンジしたよ。」
「どんな自由研究なんですか。ぼくたちにも教えて!」
「上の写真を見てください。ジャーン! できました。まとめました。完成です。モンタ博士の自由研究は,『貝の標本づくり』です。」
「とてもきれいにまとめてありますね。」
「ドイツ箱という昆虫の標本などを入れる専用の箱に,プラスチックケースを入れて整理したんだ。同じなかまどうしでまとめ,見やすくしてあるよ。おもしろい形の貝やきれいな貝がいっぱいだよ。」
「たくさんありそうですが,何種類くらいあるのですか。」
「200種類くらいあると思うよ。校長室前に置いておくのでぜひ見てね。」
「これだけたくさん集めるのは大変でしたね。どこの海で拾ってきたのですか。」
「ほとんどが三浦半島だね。観音崎,荒崎海岸,城ヶ島,和田浜海岸,一色海岸,逗子海岸,材木座海岸,由比ガ浜海岸などだね。真鶴の海岸も行ったね。」
「いろいろな所に行ったんですね。一番のお気に入りの貝はなんですか。」
「そうだね。いろいろとあるけどもね。こまっちゃうね。砂浜と岩場では見られる貝の種類もまったくちがっていてね。うーん,こまったなー。」
「それでは,砂浜ではどんな貝が好きですか。」
「そうだな。やっぱりサクラガイのなかまかな。とてもうすい貝で,ちょっと見つけにくいけれども,あった時には感動だったね。」
「サクラガイのなかま? というのはどういうことですか。サクラガイにはいくつかの種類があるのですか。」
「さすが花ちゃん。いい質問だ。サクラガイには,そのままサクラガイという種類もあるけど,他にカバザクラガイ,モモノハナガイ,ベニガイ,オオモモノハナガイなどがあるんだよ。どれもピンク色でとてもきれいな貝だね。」
「サクラガイは,砂浜に行けば,どこでも取れるのですか。」
「ところがどっこい。そうではないんだ。ただ,由比ガ浜や材木座海岸は,サクラガイがよく取れるポイントになっているからね。行けば必ずゲットできるよ。『さくら貝の歌』の石碑もあるから,見てくるといいよ。」
「ところで,岩場などでもお気に入りの貝はありますか。」
「そうだね。いろいろとあってまよってしまうけど,やっぱりタカラガイのなかまはいいね。昔はお金の代わりに使ったそうだけど,いろいろな種類があって,それはそれはおもしろい世界だよ。モンタ博士はいまあれこれと集めているところなんだ。そのうち,ある程度集まったら紹介するね。」
「貝がらの世界もとても奥が深そうですね。」
「また今度ゆっくりと貝の世界のおもしろさを教えてください。」