1.身近な自然の観察
(6)天文現象・自然現象・暦
(503)星空観察(冬の大三角・大六角)
「オリオン座の左上のベテルギウスと,こいぬ座のプロキオンと,おおいぬ座のシリウスの三角形で冬の大三角形というんですね。オー君博士!」
「そうだよ。それから,まだまだ明るい星がいっぱいあってね,冬の大三角形の他に,『冬のダイヤモンド』とか『冬の大六角形』とかよばれるものもあるんだよ。まん中のオリオン座のベテルギウスをとったとして考えてごらん。六角形になっているだろう。」
「全部おぼえたの。オー君すごい。またまた見なおしちゃったわ。」
「いや,ほめられてうれしいけど,無理しておぼえたわけじゃないよ。だって,いつもモンタ博士も言っているだろう。何度も見ているうちにおぼえてしまうものだって。植物だって,虫だって,鳥だって,星だって,みんな同じさ。楽しみながら見ていれば,自然に分かるのさ。」
「なーるほどね。大切なことは,いろいろなことに興味や関心をもつことですね。私,もっともっと星について勉強するわ。ところで,モンタ博士はどこ?」
「あれ! あっちから歩いてくるぞ。」
「♪風の中のすばる ♪砂の中の銀河 ♪草原のペガサス ♪街角のシリウス」
「うわあー,オンチだ! やめてくれ。」
「何々。そんなにうまいか。それじゃ,もっと歌いたくなったな。えーと。中島みゆきの『地上の星』の次は,谷村新司の『昴』という歌も歌ってやろう。これも名曲だぞ。」
♪ああ さんざめく名も無き星たちよ
ああ いつの日かだれかがこの道を
我はゆく 青白き頬のままで
我はゆく さらばすばるよ♪
(モンタ博士自分で拍手)」
「うわー。にげろー。助けてー。やめてくれー。モンタ博士はオンチだよー。」
「ひどい歌でしたね。ここまで来ればもう大丈夫ですね。ところで,私,分からないことがあるんだけど・・・。この前の夜ね,おうちの人と,星空をながめていたの。そしたらね。」
「そしたら,どうしたの。」
「そしたらね,もっと明るくてよく光っている星があったの。私,分かんなくなっちゃった。」
「あ! そうか。もしかして,あのことか・・・。モンタ博士もちゃんといっておけばよかったんだ。つまり,花ちゃんの言いたいこととは,空を見上げると,とてもよく光る星があるということだろう。それはね,惑星の『木星』だよ。シリウスよりも今は明るいよ。それと,南の空低く,宵の明星といわれる『金星』がめちゃくちゃ光っているということだよね。くわしくはまた今度ね。」