2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
(497)タンポポの綿毛・風散布植物
「種を飛ばすために,『くるくる』もあったし,『スーイ,スーイ』もあったし,もうないのかな。」
「そうだなあ・・・。そうだ! 『ふわふわ』もあるぞ。」
「あ! 分かった。風にふかれて『ふわふわ』と飛んでいくのね。タンポポの綿毛ね。オー君も,フーッとふいたことあるでしょ。」
「うん。もちろんあるよ。まるで落下傘のようだった。おいら,おもしろいから,何度も何度もやったよ。」
「そうだね。『タンポポの綿毛飛ばし』をやったことのない人なんて,いないと思うけど・・・。」
「と思うけど・・・どうなんですか。」
「大切なのは,その次さ。」
「その次・・・どういうことですか。」
「大切なことは,それがどうして,そうなるのかをじっくりと考えたり,よく観察したりするということさ。つまりね・・・。」
「つまり・・・。」
「つまり,その落下傘みたいになるのは,どうしてだろうね。」
「うーん,そうか・・・。」
「ふーむ,なるほど・・・。」
「下についている種があるだろう。あれは,おもりのやくめをするんだね。上には,とっても細かい毛がたくさんついているね。たくさんの空気をためこむんだね。それで,『ふわふわ』と飛ぶんだね。」
「他にも同じように綿毛がついていて,『ふわふわ』飛ぶものもあるわ。」
「そうだ。アザミのなかまも『ふわふわ』飛ぶぞ。それから,まだまだあるぞ。」
「ススキなんかも,『ふわふわ』と飛んでいきますね。」
「まだまだ,いっぱいあるよ。ノゲシやガガイモ,キジョラン,センニンソウやその他,いっぱいあるよ。」
「なーるほど。みんな風と仲良しで,友達なんだ。」
「そうだね。それでは,風と仲良しの植物の種のオンパレードだ。さあ,下の絵を見てごらん。いろいろあるだろう。『ふわふわ』『くるくる』がいっぱいだね。」
「なーるほど。植物だって,なかまや子孫をふやすために,いろいろなくふうをしているということですね。」