3.動物の世界
(4)鳥のなかま
(482)ジョウビタキとカルガモ
「ちょっと後ろ向きでごめんなさい! わたしがジョウビタキです。」
「オレンジと白と銀色できれいな鳥ですね。」
「そんなにほめてもらってうれしいね。」
「ジョウビタキは冬鳥ですね。」
「そうだよ。平地や低山,住宅地,公園,河原などあちこちにいるんだ。この前は,ちょいと国立七小のうら庭に遊びに行ったんだ。」
「ジョウビタキって,何だかちょいとむずかしい名前ですね。」
「そんなことないよ。ジョウとは,「尉」で銀髪のことなんだ。ヒタキというのは,「火焚く」で,火打石をたたく音に似た声を出すことから,この名前になったということさ。」
「そうなんですか。わたし,初めて知りました。白い斑点のもようもおしゃれな感じですね。」
「そうだろう。この斑点を着物の紋に見立てて,モンツキドリなんて呼ぶ地域もあるそうなんだ。」
「あ! これはよく見かけるカルガモですね。」
「そのとおり。よく見かけるのも当然で,一年中日本にいるカモはこのカルガモだけですね。」
「そういえば,この前の全校朝会で校長先生が,カルガモは漢字で『夏留ガモ』と書いて,夏も日本に留まるという意味だと教えてくれました。」
「ほとんどのカモは冬鳥だけど,このカルガモみたいに一年中日本にいる鳥を留鳥というそうよ。」
「ふーん。そうなんだ。いろいろと勉強になるね。ところで,カルガモはいつもどんなものを食べるのですか。」
「そうだね。水面を泳ぎながら,水草や水辺の草の実などをよくついばんで食べているよ。」
「カルガモはあちこちの川や池などにふつうに見られるカモですね。わたし,カモのタマゴを見つけたことがあるもん。」
「そうだね。タマゴがかえって,6月~7月ごろに,かわいいヒナを連れて歩いているようすがニュースなどで報じられたこともよくあるんだ。」
「カルガモの大きな特徴って,何なのですか。」
「ちょっとくちばしが黄色いんだ。羽の色はオスメスあまりちがいがないね。」