2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
(11)おいしい植物の世界
(476)お茶のお話 3
「あ! 何だ? この写真は? 左は種か実のようだ。右は白い花だね。」
「これは,お茶よ。お茶の種と花ね。この種は,この前3年生が見つけてくれて,校長先生にプレゼントしたそうですよ。」
「へえー,種なんだ。何だか実のようにも見えるけどね。」
「この種が3つくらい入っているのよ。それで,地図記号のお茶畑はこうなんだ。
「へえー! お茶って,緑色をしていて,よく飲んでいる,あれでしょ?」
「そうよ。オー君,知らなかったの。これは花だけど,葉っぱをつんで,むしたり,それから手でもんだりして作るのよ。」
「へえー。何でも知っているんだな。」
「花ちゃん,オー君。今日はお茶のお話かね。ぼくも仲間に入れてほしいね。」
「モンタ博士もお茶は好きでしょ。お茶っていつごろから飲んでいるのかな。」
「昔の中国でね,ある人がお湯をわかそうとして,そこに木の葉が落ちて,お湯の中に入り,美しい色になって,それを飲んだら,よい香りで味もよくて,元気が出たそうだ。それがお茶の始まりさ。」
「お茶っていろいろあるんですよね。モンタ博士はどんなお茶が好きですか。」
「緑茶もいいし,紅茶もいい,それから,ウーロン茶もおいしいね。」
「へえー,いろいろあるんだ。」
「でもね,緑茶,紅茶,ウーロン茶はみんな同じお茶の葉っぱで作るんだよ。」
「えっ! みんな同じ葉っぱから作るの。」
「作り方がちがうのさ。ちょいとむずかしいお話は,今日はやめとくね。」
「ところで,どうして,そんなにお茶を飲むのが好きなんですか。」
「お茶はね,気分をよくしたり,頭の働きをよくしたりするんだよ。昔,お茶は,薬として飲んでいたんだよ。」
「お茶は頭がよくなるのか。そいつはいいことを聞いたぞ。」
「モンタ博士。ふつうの野山にも,お茶の木はあるんですか。」
「もちろんあるよ。国立の野山のあちこちにあるよ。みんなでさがしてごらん。」
茶はみな同じチャの葉っぱから
東海道を
旅すると,
茶畑が
広範囲に
広がっており,
特に
静岡県では茶の
生産量と
栽培面積が日本一となっているそうだ。それらは,すべて
緑茶であるが,
製法の
違いによってウーロン
茶も
紅茶も
作れてしまうのである。すなわち,紅茶とは,茶の
生葉をしおらせて,もみ,
圧して
発酵させてから,
乾燥させたものであり,ウーロン茶とは,
弱く発酵させたもので,緑茶と紅茶の
中間的なものである。
なお,
世界で
最も
飲まれているお
茶といえば,それは
紅茶であり,世界の75
%にものぼっている。なお,
緑茶の
高級品といわれる
玉露(
私にはあまり
縁がない)とは,
芽の
出る
前に
20日くらいすだれで
覆うか,
茶の
木に
直接わらを
薄くかけて
組織が
固まらないようにしたものを
摘み
取り,もんで
乾かしたものである。また,
抹茶というのは,玉露の
葉の
柄などの
固い
部分を
取り
除き
粉末にしたものである。みんなでお茶を
飲みましょう。