2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
(11)おいしい植物の世界
(475)お茶のお話 2
「ねえ,オー君! このごろ寒くなったね。」
「そうだね。とくに朝は寒いね。でも,子どもは風の子! 元気な子だ!」
「そのとおりだね。寒さに負けずに,元気を出そう。」
「はーい! 分かりました。ポケットに手を入れて歩いたりしません。」
「フードをかぶって歩くと,右左がよく見えなくなるから,やめまーす。」
「そのとおりだね。それから,朝,寒くなっても,いつも見守り会の人が立っていて,ぼくたちの安全を見守ってくれているだろう。元気な声で,『おはようございます!』と,しっかりとあいさつしたり,感謝の気持ちをもつようにしようね。」
「はーい! 分かりました。ところで,モンタ博士! わたし,通学路できれいなモミジを見つけちゃいました。」
「ほほー,それはよかったね。」
「ぼくは,大きくてきれいな花を見つけちゃいました。おうちで調べたら,コウテイダリアという植物だそうです。」
「ほほー,それはすばらしいね。通学路は,しっかりと歩かなくてはいけないけど,道々いろいろな花や虫を見つけることも楽しいことだし,季節の変化も教えてくれるね。車や自転車に気をつけながら,いろいろなものをさがしてみよう。」
「それでは,モンタ博士も今からいっしょに通学路をお散歩しませんか。」
「ほほ―,それは楽しそうだね。」
「それでは,お散歩に行こう。レッツ・ゴー!」
ということで,三人で楽しく通学路をてくてくしたとさー・・・。
「街が色づきはじめたね。それに,落ち葉が風に舞ったり,秋本番だね。」
「何かないかな?」
「何かないかしら?」
「お! あそこに,『お茶』があるね。」
「え? もうお茶にするんですか? 一休みするのですか?」
「ちがうよ。ほら見てごらん。『お茶』つまり,『チャ』の木があり,花も咲いているよ。白い花だよ。よく見てごらん。この前3年生の子が持ってきてくれたけどお茶の実(正しくは種子)も落ちているよ。よーく見てごらん。」
「へえー。お茶はよく飲むけど,お茶の花を見たのは初めてです。」
「ちょっと黄色っぽく,白くてきれいな花ですね。ぼく,気にいっちゃいました。」
「ところで,お茶はよく飲むけど,葉や茎を何とかするんですよね。」
「そうだよ。お茶の木は,もともと日本にはなかったものなんだ。ある書物によると,805年に最澄というお坊さんが薬にするために中国から持ってきたともいわれているんだ。今では,あちこちの野山にふつうに見ることができる植物なんだよ。」