1.身近な自然の観察
(1)昆虫と植物
2.植物の世界
(10)あら、不思議? 植物マジックの世界
6.その他
(1)動画で楽しむ世界
(453)シロダモの葉っぱ実験
「はーい,国立第七小学校4年生のみなさん。こんにちは。」
「あ! モンタ博士だ。」
「今日は何をやるのですか。」
「わたしは,モンタ博士ではありません。マジシャンのマジカルモンタといいます。今日は,葉っぱを使って不思議な手品みたいな理科実験をやって遊ぼう。」
「わーい。楽しそうですね。どんなことをやるのかな。わくわくドキドキです。」
「今日はサプライズいっぱいだよ。さて,ここに取り出しましたのは,ただの葉っぱです。シロダモといって,谷保天満宮やハケのあちこちにある木です。」
「初めて見る葉っぱです。葉っぱの裏がとても白いですね。」
「そのとおり。葉の裏が白いので『シロダモ』というんだけど,葉っぱって,表と裏ではよく見るとちょっと色がちがうんだけど,知っていたかな。」
「まったく気がつきませんでした。それでどうするのですか。」
「ここで,マジカルモンタが,火のついたお線香を葉っぱのうらの白いところに近づけてみるよ。さて,どうなるかな。」
「あ! 葉っぱの白いところが緑色になったわ。おどろきですね。」
「ただの葉っぱでも,いろいろなおどろきがあるんだね。」
「白いところにお線香を近づけたら,緑色になるということは,葉っぱの裏にいろいろと絵や字がかけるかもね。」
「そうね。やってみましょう。」
「これはおもしろいね。どんどんやろう。」
「たくさんやってみよう。シロダモの葉っぱを使った『お絵かき大会』みたいだ。これが葉っぱマジックなのだ。」
「お線香の熱で白いのが緑色になるということは,ろうそくのほのおではどうなるのでしょうか。」
「そうだね。やってみよう。でも,火を使うから大人といっしょにやろう。」
「あれあれ? 白いのが緑色になっていきますね。これはおどろきです。」
「それでは,次に,ろうそくのほのおではなく,お湯に入れたらどうかな。」
「お湯? シロダモの葉っぱをお湯に入れるの。シロダモの温泉みたいね。」
「ほのおと同じように,あったかいお湯の熱で葉っぱが変化するかも。」
「それはおもしろそうですね。やってみましょう。マジカルモンタ先生!」
「おもしろそうだね。では,お湯はマジカルモンタが用意しよう。」
「あ! お湯に入れたところだけ,色が変わったぞ。これはおもしろい。」
「でも,マジカルモンタさん。どうしてこういうことがおこるのですか。」
「そうだね。なぜ,どうしてと考えることが大切だね。マジックのたねあかしをしてあげよう。シロダモの葉の白いのは,蝋がぬってあるからさ。」
「蝋がぬってあるって,どういうことですか。」
「それはね,植物だって自分の体を守りたいのさ。ちょっとむずかしいけど,シロダモの葉は,細菌やバクテリアが入ってこないように,蝋でコーティングされているということなんだ。」(蝋とは,油成分のようなものです。)
「蝋でコーティングというのは,シロダモの葉だけなのですか。」
「そうではないんだ。シロダモの葉は特にそれがよく分かるけど,いろいろな葉っぱをよーく見てごらん。葉の裏と表はちょっとちがうんだ。裏は少し白っぽかったりするものが多いよ。」
「へえー。植物ってえらいんだな。すごいんだな。感心しちゃいました。」