1.身近な自然の観察
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(449)タツナミソウ
「このごろ,暑いね。」
「そうだよな。きのうやおとといなど,27度か28度もあったんだってさ。」
「これじゃ,もう夏みたいね。」
「そうだよな。何かすずしくなるようなものはないかな。」
「なるほど,そういうときは,みんなでてくてくしてさがしてみよう。」
「何をさがすのですか。」
「何があるんですか。」
「まあまあ,みんなでてくてくしながら行ってみようよ。」
というわけで,3人でてくてくしていると・・・。
「あれ? あんなところに,青むらさきの花があるぞ。」
「緑一色の中に,この青むらさき色の花は,目立つわね。あ! そうか。モンタ博士がどうして,てくてくするといいよといった意味が分かったわ。」
「え! それって,どういうことなの。」
「ほら,よく見て,緑一色の中に,青むらさき色の花が,すずしげに咲いているでしょ。それで,暑さをふきとばしてという意味なのよ。」
「ふーん,そうか。まあ,そういえばそうだけど・・・。ぼくは,てくてくすれば,アイスクリームでも食べられるのかと思ったよ。」
「何をいってるのよ。このタツナミソウのきれいなお花を見なさいよ。」
「え! ナミタツソウ?」
「ちがうわよ。タツナミソウよ。波が立っているようでしょ。だから,『立つ波草』というのよ。」
「なーるほど。それで,タツナミソウか。よく分かったよ。それにしてもおもしろい形のお花だね。」
「おっと,オー君。今なんていったの。」
「おもしろい形のお花だといっただけだよ。あのさ,クローバーの小さな白い花とはちがう形だし,タンポポの花ともちがう。もちろん,サクラの花ともちがう形だもんね。」
「今,オー君は,大切なことをいったんだけど,自分では気がついていないかもしれないけどね。」
「それって,どういうことですか。」
「つまりだ。生き物の世界というのは,いろいろあるということが大切なことなんだよ。花の色や形,それから,虫の形や大きさなどもさまざまなものがあるだろう。これが,生き物の世界なんだよ。このことに気がつくことが大切なんだよ。」
タツナミソウのつぶやき
私はタツナミソウ。
春の終わりから初夏にかけ,日の当たる方向に向かって,花をつけます。
和名の由来は「立浪草」であり,花の咲き方と模様が「泡立つ波」を連想させるからであるというの。
でも,みんな好き勝手にあだなをつけて!
例えば,おいでおいで草とか。