2.植物の世界
(12)野菜・果物も植物だ! おどろきの世界
(441)くだもののお話 その2
「このグラフが『クイズ第1問』の答えというわけですね。」
「日本で一番作られているくだもののトップは『ミカン』だったのですね。私,知らなかったわ。」
「あれあれ,ちょいとこの円グラフは,変だな。」
「どこが変なの。」
「あのさ,きのうのお話にはイチゴが出てきただろう。イチゴってよく食べていると思うのに,どうしてイチゴがないのかな。」
「なるほど。オー君は,いいところに気がついたね。イチゴの他に,メロンもないだろう,それに,スイカもないね。」
「そうですね。そういえばおかしいですね。」
「これにはね,わけがあるんだよ。日本のくだものの統計をとる農林水産省というお役所では,木になるくだものは果実,草になるくだものは野菜というように区別しているんだよ。つまり,イチゴは草になるから,統計上は野菜に分類されるというわけさ。ただ,これは,生産する人の言い方なので,くだもの売場にあるものは,やはりくだものでいいと思うよ。」
「ふーん。ともかく『ミカン』が日本で一番たくさん作っているくだものだということなんですね。」
「それでは,ミカンについていろいろと研究していきましょうよ。」
「そうしよう,そうしよう。」
「ところで,みんなはミカンの花というのを見たことがあるのかな。」
「え! ミカンの花? ・・・この前,校長先生と学校のひみつの場所で,ミカンの実を取って食べたけど,その時には,お花はもうなかったわ。ねえねえ! オー君! ミカンの花って,どんなだったか分かる?」
「植物博士の花ちゃんが知らないことは,ぼくだって分からないよ。」
「それでは,『くだものクイズ
第2
問』。
下の
写真のア~エの
中にミカンの
花があるけど,さあ,どれだろう。ほかの花も
分かるかな。
全問正解したらすごいね。
他の
3つは,
前号で
登場したくだものだ。これがヒントです。
答えは
次号を
楽しみに。」
ミカンについてのいろいろ雑学1
ミカンの仲間であるかんきつ類は,およそ3000万年前ごろから,インドのアッサム地方周辺に生えていたといわれています。やがて,中国に伝わって本格的に栽培されるようになったかんきつ類が,日本にも伝わったそうです。『古事記』『日本書紀』という古い書物には,ミカンの仲間の「たちばな」にまつわる話が書かれていて,ミカンは古くから日本になじみの深いくだものだったことが分かります。