2.植物の世界
(12)野菜・果物も植物だ! おどろきの世界
(440)くだもののお話 その1
「わあ! おいしそうなミカン,リンゴですね。」
「それにバナナもありますね。」
「みんなくだものですね。」
「モンタ博士,今日はくだもののお話ですか。」
「そうだよ。このごろ寒くなってきて,虫や植物があまり見られなくなっただろう。それでね,くだものも『植物』だから,『てくてくシリーズ』の話題としてもいいかなと思ってね。かまわないよね。」
「もちろんです。そのとおりです。くだものも植物ですもんね。何だかわくわくドキドキしてきました。」
「くだものは食べ物だから,ひょっとしたら五感で観察できるかもね。」
「ねえねえ,オー君。食べることばかり考えていてはいけませんよ。」
「あまずっぱいミカン,さわやかな香りのリンゴなどなど,いろいろなくだものがたくさんあるね。二人ともどんなくだものが好きなのかな。これからいろいろなくだものに登場してもらおう。」
「ぼくは『ミカン』です。日本人に一番親しまれているくだものだよ。皮がむきやすくておいしいから,つい食べ過ぎてしまうよね。」
「私は『リンゴ』です。外国の人から『芸術品のようだ』といわれるほど美しいのよ。皮をむかずに食べてもおいしいのよ。」
「私は,小さなつぶつぶがたくさんついた真っ赤なかわいい『イチゴ』です。小さなつぶつぶはみんなイチゴの種なんですよ。」
「おいらは,たっぷりと水分を含んだ甘い甘い『ナシ』だ。シャキシャキした歯ごたえが魅力的だとみんながいってるよ。」
「ぼくは,一つぶ食べると,口の中にあまさが広がる『ブドウ』だ。ワインの原料にもなるので,世界中のあちこちでたくさん作られているんだ。」
「私は『モモ』。ふっくらとしてあまい香りでおいしいですよ。昔,中国では,不老長寿の薬といわれてたのよ。」
「ぼくは,外国でも『カキ』で通じる日本特産のくだものなのだ。パキッとしたかためのものと,やわらかく熟したものがあるよ。ほしガキもうまいよ。」
「みなさん,どうもご苦労さん。これからもたくさん登場してもらうからね。ところで,花ちゃん,オー君,今回のくだものシリーズでは,いろいろとクイズを出すから,それに答えてね。正解は次の号で出すようにするね。まず第1問。日本で一番多く作られているくだものは何でしょう。」
くだもの博士になって,くだものをたくさん食べながら,
くだものを科学していこう!
近年,食習慣の乱れなどによる栄養素摂取のかたよりが生じ,子供にまで生活習慣病が増加し,心にも不健康な状態が見られるようになったといわれています。子供たちが健全に成長するためには,毎日の食生活が基本になります。あふれるばかりの食べ物の中から,適正な選択ができるよう指導することが大切だと思います。現在は特に野菜,果物の摂取量が少ないことが問題とされているのが現状です。果物については,ミカンやリンゴなどの優れた機能性成分が新たに注目されています。そこで,果物や栄養に関する正しい知識をもち,食生活を見つめ直すきっかけにしたいと思い,果物についてまとめてみることにしました。