3.動物の世界
(7)ハチ・チョウ・ガ以外の昆虫のなかま
(433)カブトムシのひみつ 1
「あのさ,昆虫の体って,どうなっていたか覚えているかな。」
「えっーと,頭と胸と腹からできています。」
「そうそう,そのとおりさ。そんなのかんたんだよ。」
「分かったようで,分からないこともあるさ。頭って,胸って,腹って何だ。」
「ふーむ。そういわれると,分かったような・・・分かんないような・・・。」
「頭には目や触覚,口などのものを感じる器官が集まっているのさ。」
「それじゃ,胸は?」
「胸からは足や羽などが出ていて,運動する器官がいろいろあるのさ。」
「それじゃ,腹は?」
「食べたものを消化する器官がたくさんあるんだ。メスにはたまごを産むための器官もあるんだよ。」
「へえー。頭と胸と腹は,それぞれ別の役目があるということですね。」
「カブトムシなど,虫は,みんなむだなくできているということなんだ。」
「虫は頭・胸・腹でできているけど,深い意味があるんですね。」
「そのとおりさ。分かったつもりでいるのが一番いけないね。あれはカブトムシ,これはクワガタムシと名前だけ知っていてもしょうがないのさ。よーく見たり,よーく考えることが大切なんだよ。」
「はーい。分かりました。」
「本当にそのとおりですね。」
「それでは,ここで問題を出すことにしよう。よく考えてね。問題は,どうしてカブトムシは太っちょで,クワガタムシは平っべたいのかな。」
「そうですね。そういわれるとそのとおりですね。どうしてだろう。」
「それを考えてほしいのさ。たとえまちがってもいいんだ。自分の経験とかで知っていることとかを全部集めて,じっくりと考えてごらん。」
「あ! そうか。思い出した。昆虫の足と昆虫の羽について,モンタ博士がお話ししてくれたんだ。その時,昆虫の形にはわけがあるということ,すむ場所や生活のようすと関係しているってことを教えてくれたんだ。」
「そのとおり! よーく思い出してくれたね。もう少しだ。」
「つまり,カブトムシやクワガタムシの体の形は生活に関係するんだ。」
「だから,オー君! その続きを教えて!」
「つまり,カブトムシとクワガタムシでは昼間のすみかがちがうためなんだ。カブトムシは,腐葉土や土の中などにもぐりこんでいるので,太っていてもいいし,クワガタムシは,木のすきまなどにもぐりこむために平べったい形をしているんだ。まちがいない!」
「ピンポーン。そのとおりさ。200点満点,花まるだね。オー君! よーく考えたね。感心だね。では次の問題は・・・」