3.動物の世界
(7)ハチ・チョウ・ガ以外の昆虫のなかま
(408)カマキリ物語 3
「あ! これもカマキリの写真ですね。2匹いますね。」
「花ちゃん,このカマキリは交尾しているんだ。ぼく初めて見たよ。」
「どっちがオスで,どっちがメスなの。」
「えーっと,左がメスだ。そして,右ののっかっているのがオスだよ。」
「そのとおりだね。よく知ってるね。この写真も今の季節ではなくて,秋にとったものなんだ。モンタ博士も初めて見ることができて,その時には感動したね。オスは一度メスをつかまえると,絶対ににがさないそうなんだ。この時も足で,メスの体をがっちりとつかまえていたよ。」
「すごいですね。ぼくも見たかったな。残念だったな。ところで,オスは交尾中にメスに食べられてしまうこともあるそうですね。」
「そうなんだよ。交尾中にメスが後ろを向いて,オスの頭をバリバリと食べてしまうというお話も聞いたことがあるよ。」
「え! 何だかこわい感じですね。」
「頭を食べられても,オスはそれでも体をはなさないそうなんだ。すごいね。」
「へー! おどろきですね。カマキリも子孫(子供や孫など)を残すために一生懸命なんですね。」
「それからね,このオオカマキリの他に,コカマキリやハラビロカマキリの写真もあるから,くらべてみるといいと思うよ。」
「どこがどうちがうんだろう。・・・コカマキリというのは,やっぱり小さいわ。」
「それからね,花ちゃん。ハラビロカマキリはね,せなかのところのりょうはしに,白い細い点があるだろう。これが,見分けのポイントだよ。」
「さすが,オー君。よく知っているね。それから卵のうの形もちがうんだよ。」
変な生き物・・・ハリガネムシについて
ハリガネムシの親は,川の中で産卵し,小さな幼生が育ちます。その幼生をカゲロウの幼虫が食べます。大きく成長したカゲロウが羽化し,そのカゲロウをカマキリが食べます。カマキリのおなかの中に寄生したハリガネムシの幼虫は,少しずつ大きく成長していきます。その後,水辺でカマキリのおなかが水にぬれたりした時に,カマキリのおなかから抜け出し,再び水に戻り生活するということです。その戻ったハリガネムシがまた産卵し,それを何度も繰り返すということです。なお,校長先生がかつて勤務した山の中の学校のプールでは,何度もハリガネムシを見つけました。そのうち,いつか『ハリガネムシ』について,国立てくてくでお知らせする予定です。乞うご期待!