2.植物の世界
(3)被子植物(双子葉類)のなかま
(11)おいしい植物の世界
(315)アップルミント
「モンタ博士! モンタ博士! たいへんです。たいへんです。大事件です。大発見です。オー君がものすごいものを見つけてしまいました。見てください。」
「え! どうしたの? そんなにあわててどうしたの?」
「オー君がすごい葉っぱを見つけたんです。」
「えっへん! ぼくの大発見だ。とてもおもしろい葉っぱを見つけました。」
「それでどうしたの。落ち着いてゆっくりとお話ししてごらん。」
「この前,学校裏の雑木林で,花ちゃんといっしょに虫でもいないかなと,だめもとでもごそごそやっていたら,何だかとてもいいにおいがする草があったんだ。」
「それでそれで・・・,どうしたの。」
「その草は,リンゴみたいなにおいがしたんです。」
「それから,スーッとするようなにおいでとてもいい感じでした。」
「それで,モンタ博士に見てもらおうと思って持ってきたんです。」
「どれどれ見せてごらん。ほほー。これは,マルバハッカという植物だね。」
「マルバハッカ! そういえば葉っぱは丸いですね。」
「スーッとして,ハッカみたいですね。」
「そうだろう。それから,このマルバハッカは,別名では,アップルミントとも呼ばれているんだよ。」
「アップルミント・・・? アップルって,リンゴということでしょ。」
「ミントって,ハッカのことですね。」
「そうだね。このマルバハッカ,つまりアップルミントというのは,ふつうの道ばたなどにもよく見られる植物なんだ。ミントという言葉がつくのが他にもあるけど,知っているかな。」
「そういえば,スペアミントとか,ペパーミントとか聞いたことあるわ。」
「ガムにそんな名前がついていたような気もするね。」
「そうなんだよ。植物にはいろいろなにおいのするものがあって,それを人間は,薬や香水やお茶にしたりと,いろいろと利用してきたんだね。」
「植物と人間って,昔からとても仲良しだったんですね。」
「そうだね。これからも仲良ししていこうね。ところで,モンタ博士! このアップルミントというのは,どう利用すればいいのですか。」
「そうだね。いろいろとあるけどね,まず,お茶にしたらいいと思うよ。」
「お茶って,あのお湯を入れて飲むお茶ですか。」
「そうだよ。生のままお湯にひたして,少し砂糖を入れるといいよ。陰干しもいいね。お風呂に入れて楽しむのもいいね。きっとあまいリンゴのような香りでさわやかさがあり,気持ちを落ち着かせてくれるよ。そのほかにも,インターネットで探すといろいろなレシピや利用法があるから調べてごらん。」
「楽しそうですね。まずは,アップルミントティーパーティーをしましょう。」