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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
(7)菌類きんるいのなかま
(314)シイタケ物語ものがたり その3
写真
オーくん
「うわあー! なんだこれ?」

花ちゃん
「なんでしょうね。ドーナツかな?」

「ちがうよちがう。このまえ,おはなししたキノコのたねだよ。」
モンタ博士

オーくん
「え! これがキノコのたね? どういうことですか。」

「これは,シイタケのたね,つまりシイタケの胞子ほうしだね。」
モンタ博士

花ちゃん
胞子ほうし? このドーナツのようなものが,その胞子というものなんですか。」

「ちがうよちがう。胞子ほうしというのはね,とてもちいさいもので,顕微鏡けんびきょうないと見えないものなんだ。このドーナツみたいなものは,その胞子のたくさんあつまったものなんだ。しろっぽいものは全部ぜんぶ胞子だね。」
モンタ博士

オーくん
「へえー。そうなんですか。ぼくもてみたいな。」

ひとひとつの胞子ほうしるのは顕微鏡けんびきょう必要ひつようだけど,うえ写真しゃしんのようなものなら,だれでも簡単かんたんつくることができるから,やってみるとおもしろいよ」
モンタ博士

花ちゃん
「どうやるのですか。おしえてください。」

「とても簡単かんたんさ。スーパーなどでってきたシイタケのじくをとってかさの部分ぶぶんくろっぽいかみうえけばいいのさ。数日すうじつすると,紙の上にびっしりとちた胞子ほうしることができるよ。」
モンタ博士

写真
オーくん
「よーし! やってみるぞ! チャレンジしてみるぞ!」

なんでも実験じっけんしてみると,あたらしい発見はっけんがあるよ。植物しょくぶつはなかせてたねつくるように,キノコは,胞子ほうしばすためだけにかさのついた,いわゆるキノコを作るというわけなんだ。」
モンタ博士

オーくん
「ところで,またまた疑問ぎもんおもったことがあるんだけど,どうして,キノコって,うえまる帽子ぼうしみたいになっているのに,したたいらになっているのかな?」

「ほほー。さすが,オーくん。おもしろいところ,いいところにがついたね。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうですね。ほとんどのキノコがそういうかたちをしていますね。かんがえてみると不思議ふしぎですね。」

「その不思議ふしぎおもうことが,どうしてかなとかんがえることこそ,『科学かがくのはじめの一歩いっぽ』だね。」
モンタ博士

花ちゃん
「いろいろな自然界しぜんかいのもののかたちには,それぞれ意味いみがあるということですね。」

「ちょっとむずかしいおはなしになってしまうけど,つまりこうなんだ。もりなかかぜは,かさのしたたいらなのでまっすぐだけど,かさのうえまるみがありカーブしているので,風は遠回とおまわりしてスピードがはやくなる。するとかさの上と下では気圧きあつができ,気圧のひくい上にかって『揚力ようりょく』というものが発生はっせいする。この揚力によって胞子ほうしがり,あちこちに胞子がらばるということなんだ。これはね,飛行機ひこうきぶのとおな原理げんりなんだけど,かるかな?」
モンタ博士

   てくてく自然散歩シリーズ
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