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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
(11)その無脊椎動物むせきついどうぶつのなかま
(307)コウガイビル その2
写真
4年1
「あれあれ? なんだろう。ミミズみたいだな。」

4年2
「ミミズにしては,あたまかたちがちがうよ。なにかのものみたいだよ。」

4年0君
「ぼくがつけたんだ。学校がっこうるとちゅう,いしがきのすきまのところでつかまえたんだ。」

4年1
「モンタ博士はかせいてみよう。モンタ博士! このなぞのものなんですか。」

「これは,コウガイビルというものだよ。いろくろいのでただしくは,クロイロコウガイビルというものなんだ。」
モンタ博士

4年2
「ヒルというと,人間にんげんったりするあのヒルのなかまですか。」

ったりするヒルとはまったくちがうものだよ。人間にんげんにはがいがなくて,ミミズやナメクジなどをべているおとなしいものなんだ。それにしても,よくつけて,よくってきてくれたね。どうもありがとう。」
モンタ博士

4年1
「そんなにすごいものなのですか。」

「そうではなくて,ちょっとるとへんなかっこうしているし,気持きもわるいとおもってをそむけてしまいたくなるけど,0くん不思議ふしぎに思ってってきてくれたんだね。それがすばらしいね。りっぱだ。感心かんしんしてしまうね。」
モンタ博士

4年2
「0くん! よくつけたね。すごいね。」

4年0君
「まあ,それほどでもないけど。たこともいたこともないから,どんなものなのかとおもってってきたんです。このコウガイビルというのは,なんのなかまなのですか。」

「いい質問しつもんだね。ものはたとえ名前なまえからなくても,なんのなかまなのかをることが大切たいせつなんだ。このコウガイビルはからだひらべったいので,扁形へんけい動物どうぶつといって,プラナリアなどとおなじなかまなんだ。」
モンタ博士

4年0君
「プラナリア? いたことのないものだな。」

4年1
「ヒルやミミズ,ナメクジとはちがうものということですね。」

「ヒルやミミズはからだまるっこいので,環形かんけい動物どうぶつといい,ナメクジはカタツムリやかいのなかまで,軟体動物なんたいどうぶつというんだよ。」
モンタ博士

4年2
「へえー。そうなんですか。」

大切たいせつなことは,このコウガイビルを発見はっけんすることによって,ほかもののようすなど,自分じぶんでいろいろと興味きょうみ関心かんしんをもって,自分で好奇心こうきしんをもってまなんでいくことだね。『るはたのしみ』というから,いろいろとほんんでみよう。」
モンタ博士

4年0君
「はい,かりました。これからもいろいろなものさがします。」

「ところで,このコウガイビルというものだけど,ちょっとわったというか,おもしろい生態せいたいがあるんだよ。」
モンタ博士

4年1
生態せいたい? あまりかない言葉ことばですね。」

生態せいたいとは,動物どうぶつ植物しょくぶつ自然しぜんなか生活せいかつするありさまのことだね。」
モンタ博士

4年2
かりやすくいうと,どういうことですか。」

「それはね,コウガイビルはからだられてばらばらになっても,そのうちに再生さいせいするということなんだ。モンタ博士はかせ実験じっけんしたことはないけど,とてもおもしろい生態せいたいだね。へんなむしは,すごい虫というわけだね。」
モンタ博士

4年0君
再生さいせいというのは,からだっても,そのうちまたおなじようなかたちになるということですね。なんだか不思議ふしぎものなんですね。」

「そうだね。不思議ふしぎがいっぱいって,ほんとうにたのしいね。」
モンタ博士

コウガイビルとは
 コウガイビルは,陸上りくじょう湿しめったところに生息せいそくする動物どうぶつで,頭部とうぶ半月形はんげつけいをしている。名前なまえのコウガイとは,むかし女性じょせい日本髪にほんがみなどの髪飾かみかざりであるこうがいと頭部のかたちているので,この名前がついた。環形動物かんけいどうぶつのヒルにくらべて筋肉きんにく神経系しんけいけい発達はったつおとるため,運動うんどうはゆっくりとしており,ゆっくりとうごくだけである。日本にほん数種以上すうしゅいじょうが生息しているとされるが,詳細しょうさい不明ふめいであり,あまり研究けんきゅうすすんでいない分野ぶんやものかもしれない。ほとんどが海産かいさんまたは淡水産たんすいさんであり,陸上生活りくじょうせいかつのものはこのなかま以外いがいにはほとんどない。このごろ,都会とかい中心ちゅうしんに,外来種がいらいしゅであるオオミスジコウガイビルという大型おおがたしゅ侵入しんにゅうしてきている。
   てくてく自然散歩シリーズ
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