トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (5)ハチのなかま
(268)ハチのひみつの世界 18 「ミツバチ(2)」
写真
オーくん
「これは,ミツバチを(そだ)てて()っている(ところ)ですね。」

「そうだよ。モンタ博士(はかせ)のおうちの(ちか)くの雑木(ぞうき)(ばやし)で,どこかのだれかが養蜂(ようほう)をしている写真(しゃしん)なんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「どのくらいあったのですか。」

「そうだね,10(ぱこ)くらいだったかな。ミツバチはごらんのように()でできた巣箱(すばこ)(なか)にいるんだよ。野原(のはら)(みつ)花粉(かふん)(あつ)めたはたらきバチが次々(つぎつぎ)()()っては,もどってくるんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「でも,この写真(しゃしん),ちょっと(へん)ですね。」

「そうだね。()がついたかな。まわりの()()ると,()っぱを()としているだろう。これはね,3(がつ)ごろの写真(しゃしん)なんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「それじゃ,(ほか)のハチと(おな)じように,ねむっているのですか。」

「そうではないんだ。(かず)(すく)ないけど,ハチたちは,この(はこ)(なか)(ふゆ)をこしているんだよ。これは,(ほか)のハチとミツバチの(おお)きなちがいでもあるね。」
モンタ博士

花ちゃん
「もう(すこ)(ちか)くで()たいですね。()(ぐち)はあるのかな。どうなってるのかな。」

写真
「さあ! ようこそミツバチ王国(おうこく)へ。」
モンタ博士

オーくん
「たくさんいるんですね。」

(なに)()がつくことはありませんか。」
モンタ博士

花ちゃん
全部(ぜんぶ)で10ぴきいますね。手前(てまえ)はこっちむいているけど,()()(ぐち)(ちか)くのは,なんだか,おしりをこちらに()けているようですね。」

「よく()がついたね。おしりを()けているのは,門番役(もんばんやく)のはたらきバチなんだ。」
モンタ博士

オーくん
「そうか。()()(ぐち)にいて,よそ(もの)(てき)をふせいでいるのですね。」

「そうだよ。触角(しょっかく)でにおいをかいで,(おな)()のなかまなら(とお)すけど,そうでないときには,武器(ぶき)である毒針(どくばり)でさすんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「へえー,えらいんですね。よくがんばりますね。ところで,この巣箱(すばこ)(なか)にはどのくらいのミツバチがいるんですか。」

(やく)(まん)びきのミツバチがいるらしいよ。巣箱(すばこ)(なか)には,写真(しゃしん)のような巣板(すいた)というのがあって,1(まい)の巣板には2(せん)びきくらいいるんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ずいぶんとたくさんいるんですね。それで,その巣板(すいた)(なに)をしているのですか。」

「そうだ。いい質問(しつもん)だね。この巣板(すいた)で,(はな)(みつ)をハチミツにするんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「え! (はな)(みつ)=ハチミツではないんですか。」

「そうだ。またいい質問(しつもん)だ。(はな)(みつ)は,ミツバチのえさになるハチミツとは(べつ)なんだ。ミツバチは,花の蜜を原料(げんりょう)として,ハチミツを(つく)るのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「どうやって(つく)るのですか。」

()(なか)(はな)(みつ)()()ったはたらきバチは,(みつ)()にためた花の蜜を,何度(なんど)(くち)にもどし,水分(すいぶん)蒸発(じょうはつ)させるんだ。この(とき)糖分(とうぶん)(あまさの()()い)は40(パーセント)ほどなんだ。」
モンタ博士

オーくん
「40(パーセント)ではどうしてだめなんですか。」

「この()さではね,()にためていてもくさってしまうのさ。もっと水分(すいぶん)をとばさないとだめなんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「かんたんにはハチミツはできないんですね。」

「そうだよ。何度(なんど)もミツバチの(からだ)(なか)(とお)り,酵素(こうそ)などの作用(さよう)をうけ熟成(じゅくせい)され,糖分(とうぶん)が80(パーセント)くらいのハチミツにするんだ。そして,この(とき),はたらきバチが分泌(ぶんぴつ)した抗生物質(こうせいぶっしつ)というものもふくまれることにより,いつまでもくさることなくためることができるのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「ふーん,すごいんですね。ところで,1年間(ねんかん)にどのくらいのハチミツができるんですか。」

「ある()(りょう)によると,(ひと)つの()で,60kg(キログラム)もできるそうだよ。」
モンタ博士

スプーン一杯(いっぱい)のハチミツを(つく)るためには?
 スプーン一杯(いっぱい)10(グラム)のハチミツを(つく)るには,その(ばい)の20gの(はな)(みつ)必要(ひつよう)だといわれています。20gの花の蜜を(あつ)めるには,1(かい)の蜜集めで250()の花を(おとず)れ40mg(ミリグラム)集めるわけですから,500回の蜜集め作業(さぎょう)をすることになります。一匹(いっぴき)のミツバチが1(にち)に10回くらいの蜜集めをするわけですから,50日くらいかかることになります。しかし,ミツバチの(せい)(ちゅう)はそんなに(なが)()きができません。(おお)くて40日くらいで,蜜を()れるのは,成虫の20日くらいなわけですから,(やく)(ひき)のミツバチが(いっ)(しょう)をかけて集めたものがスプーン一杯の計算(けいさん)になります。どのくらいの花に訪れるかを計算すると,(すく)なくとも10(まん)()の花が必要になります。
   てくてく自然散歩シリーズ
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