トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (3)脊椎動物せきついどうぶつのなかま
(247)アオダイショウとマムシの会話かいわ
写真
アオダイショウ
「やあ! よい()のみなさん,こんにちは。おいらはアオダイショウだ。おっと,とつぜんにおどろかしてごめんな。ヘビがきらいな(ひと)は,むりしないでいいよ。」

マムシ
「そうだね,ヘビがきらいな(ひと)もいるもんね。それにしても,アオダイショウ(くん)。あんまりにらみつけちゃいけないよ。(なん)だかこわい(かお)をしているよ。」

アオダイショウ
「そうなんだよ。この(まえ)ね,お(てん)()がよくて()(うえ)でいねむりをしていだんだ。そしたらね,いたずら()きのモンタ博士(はかせ)がおいらの(あたま)をぼうでちょっかいを()したんだ。はじめはあまり相手(あいて)にはしていなかったんだけどさ,あまりにもしつこいので,おいらの(ほう)からにらみつけちゃったというわけさ。」

マムシ
「そういうことなのか。モンタ博士(はかせ)大人(おとな)のくせに,()どもみたいなことしてこまっちゃうね。ふだんはこんなに三角(さんかく)(かお)をしていないもんね。」

写真
アオダイショウ
「そうなんだよ。人間(にんげん)(さま)は,いつも(あたた)かい(からだ)をしているだろう。ところがどっこい。おいらたちヘビは,変温(へんおん)動物(どうぶつ)()ってな,まわりの温度(おんど)によって冬眠(とうみん)したり,(うご)きだしたりするんだよ。」

マムシ
「そうか,いい()()ちで()なたぼっこしていたのに,モンタ博士(はかせ)にじゃまされちまったというわけだね。」

アオダイショウ
「まあそうだね。ところで,おいらはどんなにこわい(かお)しても,人間(にんげん)(さま)は,あまりおどろいてくれないみたいなんだ。その(てん),マムシ(くん)はすごい(どく)()っているんだろう。」

マムシ
「まあね,日本(にほん)には40種類(しゅるい)のヘビがいると()われているけど,(どく)のあるのは,ハブとマムシとヤマカガシくらいなんだよ。」

アオダイショウ
「まあ,あんまりおいらたちのことをきらわないでほしいよな。」

マムシ
「そうだよ。ヘビはみんなからきらわれているようだが,とてもおとなしい()(もの)なんだ。(おと)振動(しんどう)にも敏感(びんかん)(ひと)足音(あしおと)だけですぐにすがたをかくしてしまうんだよ。」

アオダイショウ
「ほんとうにそうだよね。ところで,(うえ)写真(しゃしん)はモンタ博士(はかせ)にとられてしまったのかい。」

マムシ
「そうなんだよ。ある()(もり)(なか)を『てくてく』じゃなかった,『するする』と(ある)いていたらね,とつぜん,チョウを()(あみ)でつかまえられてしまったのさ。おいらもやきがまわったもんさ。」

アオダイショウ
「すぐにつかまっちゃったのかい。」

マムシ
「そこはおいらだって,マムシだぜ。しっぽをふってガラガラと(おと)をたてて(マムシはクサリヘビ()でしっぽをふり音をたてる。(ほか)はナミヘビ科でそんなことはしない)おどかしたけど,モンタ博士(はかせ)はちっともおどろかないし,にやにやしているんだもんな。まいっちゃうよ。」

アオダイショウ
「モンタ博士(はかせ)はこわくなかったのかねえ。」

マムシ
「その()(あみ)(なか)()れたおいらを()て,めちゃくちゃにこにこしているんだ。もうまいっちゃうよ。おまけに写真(しゃしん)までパチパチとられてしまってね。なさけねえよ。とぐろをまいて()びかかって,ガブリっとかんでやろうかと(おも)ったけど,モンタ博士(はかせ)(てん)(ごく)()っちゃうと,『てくてく』を()(ひと)がいなくなるだろう。そんなんで,おいら,じっとがまんしたんだ。その後,だれもいないところで,またおいらを(やま)にもどしてくれたけど,おいら,マムシ(ざけ)にされちゃうかと,ひやひやだったぜ。」

アオダイショウ
「そういうことだったのかい。まあ,ヘビについて,いやがる(ひと)もいるかもしれないけど,おいらたちがいることで,自然(しぜん)のバランスをとっているとも()うんだよ。まあ,あまりむずかしいお(はなし)はやめて・・・。なあ! マムシ(くん)学校(がっこう)校庭(こうてい)でも『てくてく』じゃなかった『するする』とするかね。」

マムシ
「そうだね。おいらもひまだから,つきあうとするか・・・。」

(へん)(おん)(どう)(ぶつ)のヘビの(うご)
 ある(とき)(こう)(てい)1(いっ)(ぴき)のシマヘビがするするとはっていました。(さっ)(そく)つかまえて,(ちか)くにいた3(ねん)(せい)()せてあげると,「見せて見せて」ととても(よろこ)んでいました。()()(わる)いから,(こわ)いからとそばにも()らずにいたのでは,()(もの)本当(ほんとう)姿(すがた)()かりません。と()っても,モンタ博士(はかせ)のようにマムシを(つか)まえてしまうのは,どうかと(おも)いますが・・・。ヘビは温度(おんど)(ひく)いと(うご)きが(にぶ)くなります。ある初冬(しょとう)の11(がつ)(ころ)(おお)きなシマヘビが()んぼの(あぜ)でじっと(かた)まっていました。あまりの(さむ)さにその(うご)きの(なん)とゆったりだったことか。(いま)(おも)()しても(たの)しい(こう)(けい)でした。このように,温度と動物(どうぶつ)の動きの変化(へんか)調(しら)べることは,とても楽しく(きょう)()(ぶか)いものです。いろいろな()(もの)でやってみるとおもしろいですよ。
   てくてく自然散歩シリーズ
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