2.植物の世界
(7)菌類のなかま
(246)キノコの役目って何だろう?
「うわあー,きれいなキノコだ。」
「このキノコは,この前,モンタ博士が教えてくれたキノコですね。たまごみたいな
ので,タマゴタケというのですね。」
「よくおぼえていたね。うれしいね。ところで,キンモクセイの花がさくと,いよいよキノコの季節だね。」
「思い出したぞ。マツタケのお話もしてくれたね。学校でも,コナラのほだ木から,大きなシイタケやナメコがとれたよな。」
「ところで,キノコって何だろう。植物でもないし動物でもないわ。」
「そうだね,簡単にいうと,キノコは,カビの仲間で胞子というものでふえるんだよ。」
「胞子? なんだそりゃ。」
「簡単にいうと,木や草の種と同じようなものかな。『カビの花』ともいったら分かるかな。」
「ふーん。カビの花か・・・,そうなんだ。でもさ,モンタ博士! キノコって何のためにあるの。」
「大きく分けて2つの役目があるんだよ。」
「2つの役目? どんな役目なんですか。」
「まず,1つ目は,植物や動物を分解して土にもどすグループがあるんだ。『森のおそうじやさん』といったら分かるかな。」
「なーるほどね。おいら,かれた木にキノコがついているのを見たことあるもんな。それに,落ち葉や死んだ虫からもキノコが生えるんだよね。ところで,モンタ博士! 2つ目の役目って,何ですか。」
「もう1つは,キノコと木が,おたがいに養分や水分をやりとりして,助け合いながら生活するグループ。こういうのをむずかしい言葉で外生菌根というんだ。かわいた土からの水分やリンとかミネラルとかの吸収を行って,植物が大きくなるのを助けるのさ。そのかわりに,植物が光合成でたくわえた栄養をキノコは分けてもらえるんだ。こういうのを,共生というのさ。」
「へえー,すごいね。ちょっとむずかしいお話だったけど,ちょっとは分かったな。花ちゃん! これからは,キノコをたくさん見つけよう,調べよう,お勉強しよう!」