1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
3.動物の世界
(4)鳥のなかま
(213)鳥の羽の形のちがいあれこれ 2
「そうそう。何でそんなことが分かるんですか。」
「それが分かるんだよね。下の写真を見てごらん。」
「えーと,この前のモンタ博士のお話からすると・・・,これは,羽のすじがまん中にはないから,尾っぽの羽ではないな。」
「えーと,この前のモンタ博士のお話からすると・・・,これは,ふわふわの羽でないから,胸やおなかの羽ではないですね。」
「ということは,これは,風切り羽というつばさの羽だ。でも,どうして,右とか左とか分かるの。」
「写真の,左の羽は左のつばさについていたもの,右の羽は右のつばさについていたものなんだよ。つまり,せまいほうが前になるんだ。横から見ると分かりやすいかな・・・。」
「なるほど・・・。これって,飛行機のつばさと同じだね。」
「え! オー君。どういうことなの。」
「つまりさ。横から見ると,少しふくらんだところが前になるようになっているんだよ。だから,飛行機と同じというわけさ。」
「それで,鳥や飛行機は空を飛べるようになっているのさ。」
「うーん。まだよく分からないわ。」
「ここからがちょいとむずかしいけど,絵をよく見てごらん。左は飛行機の絵で,点線のところのつばさをたてに切ったものが,右の図なんだ。つばさのまわりを空気が流れると,飛行機を持ち上げる力が生まれるのさ。」
「それって,どういうことですか。」
「つまり,つばさの上の方は,空気の流れが速くて,気圧というものが低くなり,つばさをすい上げようとするのさ。」
「それで・・・。」
「それで,下の方は,空気の流れがおそく,気圧が高くなり,つばさをおし上げようとするのさ。それで,飛行機は飛ぶということなんだ。」
「むずかしいお話をしてごめんね。あ! そうだ。むずかしいお話よりも実験をしてみることが,みんなにはよく分かりやすいかな。あのさ,この前,お話しした3種類の羽をね,投げてみるといいよ。」
「なるほど,むずかしいお話より,自分の目で確かめほうがよく分かるぞ。」
「そうね。楽しそうですね。それで,どうやるんですか。」
「胸の羽,尾っぽの羽,つばさの羽を投げてみるんだよ。」
「風切り羽というのは,少しそっているだろう。だから,飛行機と同じだね。というようりも,飛行機は鳥の羽をよく観察して今の形になったんだね。自然界のすがたから,人間はいろいろなことに気づき,それを生活に生かし,文化や文明を発達させてきたというわけだね。」