1.身近な自然の観察
(5)自然観察・実験のてびき
3.動物の世界
(4)鳥のなかま
(199)鳥の羽の拾いもので自然観察
「モンタ博士。鳥の羽を見つけました。」
「ほほー,それはそれはすばらしい。どれどれ,見せてごらん。」
「モンタ博士! 何という鳥の羽ですか。」
「うーん。モンタ博士はね,鳥はあまりくわしくないんだよ。それで,今,一生けんめいにいろいろな鳥の図鑑を見てはお勉強中なんだよ。」
「そうなんですか。そりゃ残念だねー。花ちゃん。」
「それじゃ,いっしょに調べてみようよ。学校にはとってもいい『鳥の羽図鑑』もあるよ。ページをめくりながら,絵合わせすればいいんだよ。」
「絵合わせって何ですか?」
「調べたいものをよく見て,図鑑などの絵や写真とそっくりのものをさがして,名前を調べることを『絵合わせ』と言うんだ。植物でも昆虫でもみんなこうやって調べればいいんだよ。」
「よし! 分かったぞ。パラパラすればいいんだな。えーと・・・(パラパラ・・・)あ! これそっくり。」
「どれどれ? ふーむ。なるほど。そっくりだ。」
「つまり,これは『コガモ』の羽ということですね。」
「よし! ほかのも調べてみよう。」
「はい。分かりました。えーと・・・(パラパラ・・・)あ! これもそっくり。」
「どれどれ? ふーむ。なるほど。これもそっくりだね。」
「つまり,これは『オオタカ』の羽ということだ。」
「たった1枚の羽でも,鳥のすがたをあれこれと想像することも,けっこう楽しいものだね。」
「それにしても,いろいろな形や色,もようなどがあるんですね。」
「そうだね。鳥は鳥なりに,それぞれの種類なりに,個性を主張しているようだね。いろいろいるっていうことは,それはそれはすばらしいことなんだね。多様性が高いということだね。ところで,この羽をどこで見つけたの。」
「コガモはおうちの前の道路のところで,オオタカはおうちのお庭で見つけました。」
「いい目をしているんだね。それはそれはすばらしいことなんだ。落ちていて気がついても,何も思わなかったり,おどろかなかったりしては,もったいないね。」
「ほんとうにそうですね。」
「つまり,大切なことは,いつもいろいろなものに興味や関心,好奇心をもって,なぜかな?どうしてかな?と思うことなんだ。これからもいろいろなものを見つけてみようね。楽しみにしているよ。いろいろ拾ってモンタ博士のところに持っておいで。そして,いっしょに,観察したり実験したりしてみようね。」
1枚の羽だって・・・
1枚の羽だって,大切な自然からのメッセージです。鳥はいつも遠くにいてながめることしかできず,なかなか近くで手に取って観察できません。しかし,羽は一番よく目にし,手にすることができる野鳥観察の大切なパーツの一つです。「拾い物」にも注意ですね。