3.動物の世界
(1)動物の生殖
(193)モリアオガエル君,登場!
「ねえねえ! 花ちゃん,ビッグニュースだよ。」
「え! ビッグニュース? どうしたの。」
「おどろかないでおくれよ。あのね,あのね。モリアオガエルがね。」
「モリアオガエルがどうしたの。」
「あのね。モリアオガエルがね! モリアオガエルがね! 池のミズキの木にね・・・。」
「たまごを産んでいるんでしょ。」
「え! 何で知ってるの?」
「モンタ博士に教えてもらったのよ。今,学校のあちこちに産んでいるのよ。校長先生のお話では,校庭の東の池にもいるそうよ。」
モリアオガエル
モリアオガエル
おれは,モリアオガエルさ。緑色のカエルというと,アマガエルやシュレーゲルアオガエルなどがいるけど,その中でも一番大きいのが,このおれさまだ。よろしくね!
「そうか,知ってたのか。そんでね,モリアオガエルは,アワアワの中にたまごがあって,それがポタリポタリと池の中に落ちるんだよ。それで,池の中には,オタマジャクシがいっぱいになるのさ。」
「そうね。ポタリポタリでしょ。」
「え! ポタリポタリも知ってるの。どうして? 見たことあるの?」
「だって,校長先生が,学校の玄関の横にモリアオガエル観察用の水槽を用意してくれたのよ。水槽の上に網があって,そこにあわあわのモリアオガエルのたまごがのっているのよ。あわの中でたまごからかえったオタマジャクシは,少しずつ網を通って下に落ちるようになっているのよ。オタマは,ちっちゃくてとてもかわいいわよ。おなかは少し黄色っぽいの。たまごの時の栄養をまだ持っているのね。」
「うわあー,すげえ! 花ちゃんは,モリアオガエル博士だね。」
「モリアオガエルはね,1週間から10日くらいで,ポタリポタリと水の中に落ちるのよ。」
「ふーん。そうなんだ。」
「それから,モリアオガエル観察水槽は,たまごがかわかないように,じょうろで,水を上からかけてあげて,箱でふたがしてあるのよ。」
「なーるほど。なーるほど。」