トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (3)脊椎動物せきついどうぶつのなかま
 (4)とりのなかま
(178)とりさむ対策たいさく
写真
オーくん
「へんなくちばしのカモ? ・・・いや,このカモはくちばしがないのだ。」

花ちゃん
「くちばしのないカモなんているはずないでしょ。」

オーくん
「うーん。そうか・・・,そうだよな。もっとよく()てみようよ。」

花ちゃん
「くちばしがないのではなくて,くちばしをかくしているみたいね。」

オーくん
「そうか,このカモは,くちばしを背中(せなか)羽毛(うもう)(なか)につっこんでいるんだ。」

花ちゃん
「まるで,毛玉(けだま)羽毛(うもう)のかたまり)のようね。でも,どうしてそんなことをするのかな。」

オーくん
「モンタ博士(はかせ)()いてみようよ。」

花ちゃん
「モンタ博士(はかせ)。カモが背中(せなか)にくちばしを()れているけど,それはどうしてなの。」

「ほほー。それは,いいものを()ることができてよかったね。どうしてか,(こた)えを()いてしまう(まえ)に,ちょっと(かんが)えてみようよ。(いま)季節(きせつ)(ふゆ)だね。冬は(さむ)いだろう。そんなとき,みんなはどうするの?」
モンタ博士

オーくん
()ぶくろをしたり,マフラーをまいたりするよ。」

花ちゃん
「そうすれば,はだが空気(くうき)にふれないから(さむ)くないわ。」

「そうだろう。(とり)だって(おな)じなのさ。」
モンタ博士

オーくん
「そうか,くちばしを羽毛(うもう)(なか)()れれば(さむ)くないんだ。」

花ちゃん
「そうね,(さむ)(とき)(すこ)しでも(たい)(おん)がうばわれないようにしているのね。」

「フクロウのなかまなどは,(あし)(さき)まで羽毛(うもう)におおわれているものもいるそうなんだ。(さむ)さをふせぐためにいろいろな(ほう)(ほう)があるんだね。ところで,ツルなどが(かた)(あし)()っているのを()たことがあるかな。」
モンタ博士

オーくん
「うん,そういうの()たことあるよ。この(まえ)もアオサギが(かた)(あし)()っていたよ。」

写真
花ちゃん
「それも(さむ)さと(なに)(かん)(けい)があるのかしら。」

オーくん
「そうか,()かった。(あし)を2(ほん)()しているよりも,(いっ)(ぽん)(ほう)(ねつ)をうばわれないということなんだ。だから,1本で()っているんだ。」

花ちゃん
「なーるほど。(あし)を2(ほん)いっしょにかくすことはできないものね。そうか,1本(いっぽん)ずつ交代(こうたい)でおなかの羽毛(うもう)であたためているというわけなのですね。」

「そのとおりだね。(とり)のいろいろな生活(せいかつ)様子(ようす)()ていくと,みんなそれなりの理由(りゆう)とわけがあるんだよ。」
モンタ博士

さらに(おどろ)きの(あし)秘密(ひみつ)・・・
 さらに(とり)(あし)には(おどろ)きの()(みつ)がある。それは,足の()()()(ぶん)血管(けっかん)()()みである。血管には動脈(どうみゃく)静脈(じょうみゃく)があるが,動脈のまわりを静脈が(あみ)()のようにとりまいているということである。これを鳥の足の(あみ)()(じょう)(けっ)(かん)という。足の(さき)(おく)られる(あつ)(どう)(みゃく)(けつ)は,その(ねつ)(もう)(じょう)(じょう)(みゃく)(けつ)(うつ)して(つめ)たくなって足の先に送られる。足の先から()えて(もど)った静脈血は,動脈血に(あたた)められ,熱い(けつ)(えき)となって,もとに戻るのである。ここでみごとな熱交換(ねつこうかん)がなされる仕組みができているのである。熱い血液のために,(こおり)(あな)()いたり,冷たい血液で全身(ぜんしん)が冷えきってしまうことはないのである。
   てくてく自然散歩シリーズ
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