トウショキッズ 東書KIDS

  • HOME
  • みなさまへ
  • 保護者の方へ
  • 先生へ
花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
4.自然界しぜんかいのつりあい・環境保全かんきょうほぜん地質ちしつ地形ちけい世界せかい
 (2)外来種がいらいしゅ
(153)かわいそうな名前なまえのハキダメギク
写真
オーくん
「あれあれ? (はな)ちゃん。(なに)しているの。」

花ちゃん
(いま)植物(しょくぶつ)観察(かんさつ)をしているのよ。」

オーくん
「そいつは,おもしろそうだね。おいらにも()せておくれよ。」

花ちゃん
「はい! ルーペよ。もちろん,使(つか)(かた)()っているわね。」

オーくん
「もちろんだよ。モンタ博士(はかせ)何度(なんど)(おそ)わったもんね。まず,ルーペを()につけて,それから()たいものに(ちか)づけたり(とお)ざけたりすればいいんだよね。」

花ちゃん
「そうです。ルーペは『科学(かがく)()』ですからね。いろいろな(はっ)(けん)ができるわよ。それにしてもなかなかきれいなお(はな)でしょ。」

オーくん
「そうだね。あちこちで()かける(はな)だけど,(ほし)(がた)をしていて,とてもすてきなきれいな花だ。ところで,このお花の名前(なまえ)(なん)()うんだい。」

花ちゃん
「このお(はな)はね,『ハキダメギク』というのよ。」

オーくん
「『ハキダメギク』・・・? へんな名前(なまえ)だな。『はきだめ』って,おそうじして,はいてためた(ところ)ということだろう。へんな名前だ。おかしいよ。」

花ちゃん
「わたしもへんな名前(なまえ)だと(おも)うわ。でも,しょうがないでしょ。」

本当(ほんとう)()(どく)名前(なまえ)だね。そもそも,このお(はな)帰化(きか)植物(しょくぶつ)といって,外国(がいこく)から()たものでね,日本(にほん)最初(さいしょ)発見(はっけん)されたのが,東京(とうきょう)世田谷(せたがや)という(ところ)のごみすて()だったんだ。その発見場所(ばしょ)にちなんでこの名前がついてしまったというわけなんだよ」
モンタ博士

花ちゃん
「だれが,そんな名前(なまえ)をつけちゃったんですか。」

「このハキダメギクという名前(なまえ)をつけたのは,日本(にほん)植物学(しょくぶつがく)(ちち)()われる牧野(まきの)(とみ)太郎(たろう)という(ひと)だよ。世界的(せかいてき)有名(ゆうめい)で,図書室(としょしつ)伝記(でんき)もある人だよ。でもね,もうちょっといい名前にすればよかったのにね。」
モンタ博士

写真
ハキダメギク
ハキダメギクの不平(ふへい)不満(ふまん)
 発見(はっけん)場所(ばしょ)にちなんで名前(なまえ)をつけることはよくあることらしいけど,(わたし)場合(ばあい)は,(なん)ともかわいそうでしょう。外国(がいこく)からの荷物(にもつ)(はい)ってくる(みなと)()つかったので,「ミナトマツヨイグサ」とか「ミナトアカザ」なんていうのもあるらしいの。また,(おな)じごみ()()だけど,(ゆめ)(しま)という(ところ)があって,そこで発見された植物(しょくぶつ)に「ユメノシマガヤツリ」なんて,ステキな名前もあるじゃない。何だかとっても不公平(ふこうへい)よね。(おな)東京(とうきょう)品川(しながわ)で発見された「シナガワハギ」というのもあるくらいだから,せめて,「セタガヤギク」とかにならなかったのかしら?
   てくてく自然散歩シリーズ
このページの先頭へ