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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3) 被子ひし植物しょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
(132)はるくアザミ
オーくん
「あれ! これはアザミの(はな)かな。」

花ちゃん
「そうよ。これは,ノアザミというのよ。」

オーくん
「アザミ・・・,アザミって,『てくてく自然(しぜん)散歩(さんぽ)』にものっていたよね。」

「オー(くん),よくおぼえていてくれたね。モンタ博士(はかせ)はうれしいよ。」
モンタ博士

オーくん
「えーっと。アザミ,アザミ・・・,どっかに写真(しゃしん)があったよな・・・。あ! これだ。No(ナンバー).89にあるよ。『キク()(はな)いろいろ』について,とてもくわしく()いてあったね。」

花ちゃん
「よくおぼえていたわね。(ほん)(とう)だ。コスモスのお(はな)といっしょにのっているわ・・・。コスモス? あれ・・・,コスモスって,(あき)にさくお花よね。(いま)はまだ(はる)だから,さいていないわ・・・?」

「このNo(ナンバー).89のアザミはノハラアザミというものだけど,(した)()は,ノアザミというもので,ちがう種類(しゅるい)なのさ。」
モンタ博士

オーくん
「アザミって,1種類(しゅるい)じゃないんですね。」

「そうだよ。アザミってね,日本(にほん)全国(ぜんこく)に50種類(しゅるい)くらいあるそうなんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「へえー,そんなにたくさんあるんですか。」

「でもね,(はる)から(なつ)(いま)季節(きせつ)にさくアザミは,ノアザミしかないからまちがいないよ。それに,ノアザミは(はな)(した)部分(ぶぶん)(総苞《そうほう》という)がねばねばなんだ。さわってみるとよく()かるよ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん,そうなんだ。ところで,アザミの()っぱって,なんだかとげとげがいっぱいあって,とてもいたそうだぞ。」

花ちゃん
「そうね,とげとげがあるから,さわったらいたそうね。でも,どうして,とげとげになっているのかしら。」

「ほほー,なるほど,そのとおり。よいところに()がついたね。さあ,なぜだろう,どうしてだろう。(かんが)えてみようよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「とげとげだと,いたくて,動物(どうぶつ)たちからもいやがられるわ。」

オーくん
()かった,なぞはとけたぞ。(どう)(ぶつ)たちから()っぱを()べられないように,アザミの葉っぱには,とげとげがあるんだ。」

写真
アザミ
アザミの不思議(ふしぎ)実験(じっけん)にチャレンジしよう!
 アザミの(はな)(あたま)部分(ぶぶん)(これを植物用語(しょくぶつようご)頭花(とうか)という)には,チョウやハナアブなどがよく(みつ)をすいに(おとず)れているが,(むし)()わって指先(ゆびさき)でそっと(やさ)しくこすってみよう。すると,どうなるだろうか。じっとして20~30(びょう)ほど,アザミの(はな)をながめていよう。すると,どうなるだろう。な,な,なんと・・・,いくつもの花の(さき)から,まるでえんとつからけむりが()るように,(しろ)()(ふん)が出てくるはずである。これは,接触(せっしょく)刺激(しげき)によって,()()(おしべのついているぼうのようなもの)がゆっくりと(ゆみ)のように()がるからである。それで,えんとつは(した)()っぱられるのである。えんとつ(ない)の花粉は,めしべというぼうによって(そと)()()されるというわけだ。まあ,こんなわけで,アザミの(はな)をじいっと()つめてみよう。
 なお,日本(にほん)のアザミは50(しゅ)ほどあり,区別(くべつ)(むずか)しいといわれている。しかし,ありがたいことに,関東(かんとう)にはアズマヤマアザミ,東北(とうほく)にはナンブアザミ,中国(ちゅうごく)にはビッチュウアザミ,九州(きゅうしゅう)にはツクシアザミなど,それぞれの地域(ちいき)によって,独特(どくとく)種類(しゅるい)があるので,見当(けんとう)がつきやすいとのことです。
   てくてく自然散歩シリーズ
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