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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (1)昆虫こんちゅう植物しょくぶつ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (6)チョウ・ガのなかま
(123)天狗てんぐのようなおはなのテングチョウ登場とうじょう
写真
花ちゃん
「あ! 幼虫(ようちゅう)がいるわ。」

オーくん
「あれ! これは,モンシロチョウの幼虫(ようちゅう)のようだけど・・・。」

「よーく()てごらん。モンシロチョウなら,アブラナの()っぱだよね。でも,ちょっとちがう葉っぱのようだね。よーく見てごらん。」
モンタ博士

オーくん
「ふーむ。チョウは幼虫(ようちゅう)(とき)に,()べる()っぱが()まっているんだよね。そういう植物(しょくぶつ)(しょく)(そう)というんだったなー。えーと。アブラナの葉っぱでなくて,これは・・・。あれ! ひょっとして『エノキ』の葉っぱ?」

「ピンポーン,大当(おおあ)たり。これは,『エノキ』の()っぱです。」
モンタ博士

オーくん
「エノキの()っぱといえば,オオムラサキかゴマダラチョウの幼虫(ようちゅう)だけど,写真(しゃしん)の幼虫は,そのどちらでもないみたいだぞ。」

花ちゃん
(わたし)もオオムラサキの幼虫(ようちゅう)は,写真(しゃしん)()たことがあるけど,ちょっとちがうみたいね。」

オーくん
「それじゃ,え! ひょっとして,これは,テングチョウの幼虫(ようちゅう)!」

「そうだよ。写真(しゃしん)幼虫(ようちゅう)は,テングチョウだよ。」
モンタ博士

オーくん
「うわあー。感激(かんげき)だ。おいら,はじめて()たぞ。」

花ちゃん
「え? てんぐ? てんぐがチョウになったの?」

オーくん
「ちがうよ。てんぐのように,(あたま)のところが,(はな)みたいに(おお)きく()えるチョウなんだよ。それで,テングチョウという名前(なまえ)がついているのさ。」

花ちゃん
「なーるほど。そういえば,(した)写真(しゃしん)は,(はな)がとがっているように()えますね。」

写真
オーくん
「そうだろう,そうだろう。これがテングチョウの特徴(とくちょう)さ。それに,(はね)三角形(さんかっけい)にとがっているだろう。それで,とぶのがとっても(はや)いんだぞ。」

写真
花ちゃん
「ところで,このテングチョウはどこにいるんですか。」

オーくん
(はな)ちゃん,()らなかったの。学校(がっこう)にエノキの()があるだろう。そこだよ。それにネットをかぶせてあるからね。もちろん,オオムラサキやゴマダラチョウの幼虫(ようちゅう)もいるから,いっしょに観察(かんさつ)するといいよ。」

「エノキの()というのは,あまりきれいな(はな)をさかせないけど,昆虫(こんちゅう)にとっては,とても大切(たいせつ)な木なんだね。学校(がっこう)にはぜひ()えておいてほしい木だね。」
モンタ博士

学校(がっこう)樹木(じゅもく)(えん)雑草(ざっそう)(えん)
 校庭(こうてい)は,()どもにとって(もっと)()(ぢか)(かん)じられる自然(しぜん)()でありたいものである。そのためにもさまざまな種類(しゅるい)()をぜひとも()えておいてほしい。()(ちょう)やチョウやその()(こん)(ちゅう)などを()()むために,その地域(ちいき)潜在(せんざい)自然(しぜん)植生(しょくせい)()った樹木(じゅもく)を植えておくべきだと(おも)う。(じゅ)(もく)(えん)とまではいかなくても,ミカン(るい)などの(かん)(きつ)(けい)の樹木,その他,チョウの(しょく)(そう)となるものは()かせてはいけない。日本(にほん)庭園(ていえん)のように枝葉(えだは)をきれいに()()んだりせず,(えだ)()(ゆう)()びていたり,下草(したくさ)などにも雑草(ざっそう)があったりすることが(のぞ)ましい。()()()(しき)するのではなく,()()生活科(せいかつか)総合(そうごう)学習(がくしゅう)などのための材料(ざいりょう)となり,自由(じゆう)採集(さいしゅう)可能(かのう)状態(じょうたい)にしておいてほしい。
   てくてく自然散歩シリーズ
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