トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (3)被子植物ひししょくぶつ双子葉類そうしようるい)のなかま
 (11)おいしい植物しょくぶつ世界せかい
(116)おいしい山菜さんさいレシピ その1・・・フキノトウのおはなし
花ちゃん
「あれ? これは,ひょっとして,フキノトウ?」

「ピンポーン。そのとおりだね。フキノトウだ。」
モンタ博士

オーくん
「でも,フキノトウって,もっと地面(じめん)(ちか)くにあるんじゃないの。それに,こんなにのっぽじゃないよ。」

花ちゃん
「もともと地面(じめん)(ちか)くにあったフキノトウが,だんだんあたたかくなって,どんどん()をのばしたというわけよ。」

オーくん
「なーるほど。そういうことか。()かったよ。ところで,フキノトウとフキって,どんな関係(かんけい)なのかな。」

(はる)(はや)く,()っぱよりも(さき)()(はな)(くき)をフキノトウとよぶんだよ。その()にフキの若葉(わかば)が出てくるのさ。フキっていうのは,地下(ちか)(けい)をのばしてふえて(ひろ)がっていくから,かたまって()えていることが(おお)いのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「フキって,たしか()べられるんですよね。」

「もちろんさ。フキノトウの(てん)ぷらはおいしいよ。それから・・・。」
モンタ博士

オーくん
()(もの)のお(はなし)なら,おいらにまかせておくれよ。まず,フキは,(なに)()(しょく)(ぶつ)かというとね,キク()なんだ。キク科というのは食べられるものが(おお)いんだ。まず,フキの(くき)のすじをとるんだね。それから,(たけ)()やあぶらあげといっしょににたりするといいんだよ。それから,フキを(こま)かくきざんで()()()わせて食べるフキ味噌(みそ)最高(さいこう)だね。あたたかいご(はん)にぴったし。あ! それから,しょうゆと砂糖(さとう)でこい(あじ)つけしたつくだにの『きゃらぶき』もうまいね。おいら,なんだかおなかがへってきちゃった。」

花ちゃん
「パチパチパチ。すごーい。オー(くん)はくわしいんですね。感心(かんしん)しちゃった。」

「そうだね。()(やま)には,いろいろと()べられるものがいっぱいあるね。それじゃ,みんなで(はる)山菜(さんさい)をさがしに()こう!」
モンタ博士

写真
フキ
フキの語源(ごげん)は拭(ふ)く
 フキの語源(ごげん)についていろいろと調(しら)べていると,ある文献(ぶんけん)()がとまった。語源は()くということ。拭くとは,ぬぐうという意味(いみ)でもある。(むかし),トイレットペーパーのなかった時代(じだい)(ひと)はどのようにして始末(しまつ)したのだろうか。時代や土地(とち)によってさまざまであるが,昔は,つるつるの(いし)をトイレに()いていたそうだ。使用前(しようぜん)(みぎ)使用後(しようご)(ひだり)とか。使用後は(かわ)(あら)い,リサイクル。またある(ところ)では,やや(ふと)めの(なわ)をぶら()げていたそうだ。何度(なんど)も使用していると,つやつやになって使(つか)(ごこ)()がよかったと文献にもある。そして,最後(さいご)登場(とうじょう)するのがフキ。フキの()っぱをたくさん()ってきては,トイレで(かげ)()しし,(なん)(まい)()(かさ)ねておき,それを使用したそうだ。そのようにして拭いていたので,「拭き」が「フキ」になったと・・・。そう()えば,フキの学名(がくめい)は,ペタシテス。「ぺたん」とやったからかなあと(おも)(きょ)()このごろ。
   てくてく自然散歩シリーズ
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