1.身近な自然の観察
(3)季節と生物
(5)自然観察・実験のてびき
(113)季節の花・・・春の巻
「あたたかくなったわね。」
「雨がふって,寒い日もあるけど,土曜日・日曜日はお天気もよくなるみたいだよ。てくてくするのに最高だね。」
「てくてくすることは,もちろんすばらしいことだけど,たまには,手にとって,ゆっくりとじっくりとながめながら,絵にかくのもいいよ。これからは,季節の花の絵を紹介するね。図鑑で色を見てぬりえみたいに楽しんでもいいし,自分でお気に入りの絵をかくのもいいよ。」
モミジイチゴ(バラ科)
葉っぱがモミジのような
形をしているので,この
名前がつきました。また,
実がイチゴみたいで,6
月ごろにオレンジ
色にじゅくして,とてもおいしいのです。黄苺(キイチゴ)とよんでいます。
黄色いイチゴが
実ります。
花は
真っ
白で,とてもきれいです。トラマルハナバチなどが
蜜をすいに花によく
来ています。
エイザンスミレ(スミレ科)
いろいろなスミレがありますが,
一番多くふつうに
見られるのは,タチツボスミレというスミレです。スミレはどれも
葉っぱの
形がまるかったり,
細長かったりしますが,このスミレだけは,葉っぱがきれこんでいるのが
特徴です。さあ,スミレがさく
野山の
道をてくてくしながら,いろいろなスミレと
会いましょう。
ヤマザクラ(パラ科)
校庭のソメイヨシノやシダレザクラは
花吹雪となって,
目を
楽しませてくれています。さて,このサクラは
山にあるサクラなので,ヤマザクラといいます。花がさくのと
同時に
葉っぱもいっしょに
開きます。
雑木林を
遠くからながめてみましょう。いろいろな
緑の
木々の
中に,
点々とヤマザクラの花がみごとです。
絵を描くことの大切さ
絵を描くということはどういうことか。上手,下手とよくいうけれど,あまり気にしないでのびのびと描くことが大切ですね。特に,植物の絵というのは,描くことよりも,見ることに意味があるのです。対象に向かって,じっくりと見て,静かに見て,細かく見る。にらめっこみたいなものだと思います。何度も見ているうちに発見があり,継続的に見ることは観察力の高まりにもつながります。観察力・・・これを鍛えるためにも,絵を描くことはとてもいいことです。とは言っても,何と言っても楽しむことが一番。よくかけた! うまくかけた! と自分を褒めたり,自信をもちながら描きつづけましょう。