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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
3.動物どうぶつ世界せかい
 (11)その無脊椎動物むせきついどうぶつのなかま
(85)ハリガネムシって,へんなやつ!
写真
オーくん
「ギョ! これはなんだ。」

花ちゃん
(なに)かの(いと)? それとも? ひもみたいですね。」

二人(ふたり)とも,(はじ)めて()るものだと(おも)うけどね。これは(むし)なんだよ。おとといの水泳(すいえい)指導(しどう)(とき)に,プールで見つけたものなんだそうだ。」
モンタ博士

オーくん
「これが(むし)! それじゃ,(うご)くの?」

「そうだよ,(うご)くよ。しばらく()ていてごらん。」
モンタ博士

花ちゃん
「うわあー! (うご)いた。キャー! ()()ちわるい。」

「そうだね。あまり()()ちいいものではないかもね。しかし,じっくりと()ていてごらん。(すこ)しはかわいく見えるかもしれないよ・・・。でも,・・・やっぱり,きもい()(もの)かもね・・・。」
モンタ博士

オーくん
「モンタ博士(はかせ),この(むし)はいったいなんという虫ですか。」

「よく()いてくれたね。この(むし)は,一本(いっぽん)のはり(がね)みたいだろう。それで,この虫はハリガネムシというんだよ。虫といっても,昆虫(こんちゅう)仲間(なかま)ではないんだ。」
モンタ博士

写真
花ちゃん
「モンタ博士(はかせ),なんだか,やせたミミズみたいですね。」

「やせたミミズとはぴったりだね。でも,さわってみるとちょっとちがうよ。(はな)ちゃん,さわってごらん。」
モンタ博士

花ちゃん
「いえ! (わたし)は,えんりょしておきます。」

オーくん
「それじゃ,おいらがさわるよ・・・。あれ,かたいよ。」

「そうだろう。ミミズのように(まえ)(すす)んだりしないだろう。ただ,ウネウネと(うご)くだけだね。」
モンタ博士

花ちゃん
「ところで,この(へん)(むし),どこにいるんですか。」

「カマキリのおなかの(なか)にいて,ずうっと,寄生(きせい)しているのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「カマキリのおなかの(なか)寄生(きせい)ってなんですか?」

寄生(きせい)とはね,()(もの)がほかの生き物から(えい)(よう)(ぶん)をもらって生きていることさ。カマキリのおなかの(なか)にいて,(あき)になると,()てくるんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「おなかから()てきてからどうすんですか。」

(ふゆ)(みず)(なか)ですごして,(はる)になるとたまごを()むのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
「そのあと,どうなるんですか。」

「たまごからかえった幼虫(ようちゅう)は,(みず)(なか)にいる昆虫(こんちゅう)()べられて。そのおなかの(なか)()(つづ)ける。そして,その水の中の昆虫を,今度(こんど)はカマキリが食べて,ハリガネムシはカマキリのおなかの中でずうっと,生き続けるというわけなんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。()(もの)って,(いのち)(つぎ)から(つぎ)へと(つた)えてるんですね。」

「そのとおりだね。このハリガネムシ,どうなるんだろう。()ってみようか。」
モンタ博士

   てくてく自然散歩シリーズ
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