トウショキッズ 東書KIDS

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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (8)植物しょくぶつ名前なまえ分類ぶんるい特性とくせいについて
 (9)わあ、たのしい!草花くさばなあそびの世界せかい
(48)くっつきむしあそぼう
 (センダングサ・オナモミなど)
写真
(うえ)のゴミのように()えるものは(なん)だと(おも)う。」
モンタ博士

オーくん
(なん)だか,本当(ほんとう)にゴミのようですが。」

「これは,マジックテープさ。そして,オナモミ((ただ)しくはオオオナモミ)だよ。どちらも,とげとげの部分(ぶぶん)をはさみやカッターで()ったものなんだ。」
モンタ博士

花ちゃん
「なーるほど。どちらもよくくっつくように,とげの(さき)(すこ)()がっているのがよく()かりますね。」

「マジックテープというのは,(いま)ではいろいろなものに使(つか)われているけど,このマジックテープの発明(はつめい)は,このオナモミの()のとげがヒントになったといわれているんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「なーるほど。よく(かんが)えたものですね。感心(かんしん)してしまいますね。」

本当(ほんとう)だね。オナモミの()(あそ)ぶのもいいけど,どうしてオナモミにはとげとげがあるのかを(かんが)えることも(たの)しいよ。」
モンタ博士

オーくん
「それでは,(いま)からオナモミの秘密(ひみつ)をさぐろう。」

写真
オオオナモミ(キク
 オオオナモミ(キク()
 オナモミというのは,日本(にほん)(むかし)からあるもので,(いま)ではあまりその姿(すがた)()ることができない。このオオオナモミは今から70(ねん)くらい(まえ)()()(しょく)(ぶつ)として(ほう)(こく)されてから,(いっ)()日本(にほん)(じゅう)(ひろ)まったといわれている。オオオナモミの(ほう)()(おお)きくて(あそ)ぶのにはいいかも。この(なか)()はキク()であるが,オオブタクサと(おな)じく(ふう)(ばい)()である。だから,あまりきれいな(はな)はつけない。
写真
オーくん
「オナモミの秘密(ひみつ)(さぐ)るのも(たの)しいけど,やっぱりオナモミ()ばしの(ほう)が楽しいよ。エイッ!」

花ちゃん
「やったわね,オー(くん)仕返(しかえ)しよ。エイッ! モンタ博士(はかせ)にもエイッ!」

今度(こんど)はモンタ博士(はかせ)逆襲(ぎゃくしゅう)だ。エイッ! モンタ博士(とく)(せい)のみんなまとめてオナモミだんごだ。いくぞ! エイッ!」
モンタ博士

オーくん
「モンタ博士(はかせ)上手(じょうず)ですね。」

花ちゃん
「モンタ博士(はかせ)小学生(しょうがくせい)のころに,オナモミを(おんな)()にぶつけて(あそ)んだんでしょ。」

「もちろんさ。(こころ)ひそかに(おも)っている大好(だいす)きな○○ちゃんっていうかわいい(おんな)()がいたっけな。(とお)い遠い(むかし)(はなし)だね・・・。」
モンタ博士

オーくん
「ところで,モンタ博士(はかせ)。オナモミで(あそ)んだらおなかがへったね。おやつタイムにしませんか。」

花ちゃん
賛成(さんせい),賛成。」

「そうだね。それじゃ,お()()()べながら,オナモミの秘密(ひみつ)(かんが)えよう。ところで,(はな)ちゃんは植物(しょくぶつ)()きで,オー(くん)動物(どうぶつ)(とく)昆虫(こんちゅう)が好きだよね。モンタ博士(はかせ)は,植物も昆虫も(ほし)(とり)も好きだけど,オー君に質問(しつもん)するね。」
モンタ博士

オーくん
「モグモグ。(なん)でも()いてちょうだい。おいら昆虫(こんちゅう)博士(はかせ)だもんね。」

「どうして,オー(くん)昆虫(こんちゅう)()きなの。動物(どうぶつ)が好きなの。」
モンタ博士

オーくん
「そんなの()まってるよ。(うご)くのがおもしろいんだ。カマキリでもクワガタでも,動いているのを()ているだけでおいらは(たの)しくなるんだ。」

「そうか,(うご)くからおもしろいのか。なるほど。」
モンタ博士

花ちゃん
「そうね。植物(しょくぶつ)はきれいだけど,(うご)くことはしないわね。」

「ふーん,そうか。植物(しょくぶつ)(うご)かないか・・・。でも,本当(ほんとう)かな。」
モンタ博士

オーくん
「え! それってどういう意味(いみ)ですか。」

「よく(かんが)えてみようよ。ある地点(ちてん)(エイ)地点として,ある地点を(ビー)地点とする。A地点からB地点に移動(いどう)することを(うご)くというんだよね。」
モンタ博士

オーくん
「なんだか(むずか)しくなってきた(かん)じだけど,動物(どうぶつ)(エイ)地点(ちてん)から(ビー)地点に(うご)いたりするんだ。だから動物(どうぶつ)。」

花ちゃん
植物(しょくぶつ)(うご)かない・・・。でも,植物は(はこ)ばれることはあるわ。(あし)はないけど,(なに)かによって動いたりすることはあるわ。」

「ここで大切(たいせつ)なことは,動物(どうぶつ)植物(しょくぶつ)子孫(しそん)(のこ)すために,いろいろと苦労(くろう)しているということも(かんが)えてほしいね。」
モンタ博士

オーくん
「それって,どういうことですか。」

「つまりね。植物(しょくぶつ)()(くき)()はてくてくは(うご)かないけど,()はどうだろうとか,(たね)はどうだろうとか,もう(いち)()(かんが)(なお)すことも大切(たいせつ)なんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「はい。モンタ博士(はかせ),わかりました。ところで,この植物(しょくぶつ)はあちこちによく()られるセンダングサですね。」

写真
センダングサ
「そうだね,よく()ってるね。さすがは,(はな)ちゃんだね。ところで,()()(なか)にある花火(はなび)のように()えるのが()種子(しゅし)でもある)の(あつ)まりだけど,ゆっくりと見てみよう。」
モンタ博士

花ちゃん
「センダングサには,(さか)さまのとげみたいのがあるんですよね。あ! そういえば,この(まえ)のオナモミも(おな)じだ。とげによって,(なに)かにくっついて(はこ)ばれるんだ。」

「そのとおりだね。とげによってくっつくんだね。とげでつく植物(しょくぶつ)にはセンダングサやオナモミのほかに,イノコズチ,キンミズヒキ,ヌスビトハギなどがあるんだ。自分(じぶん)図鑑(ずかん)調(しら)べておくといいよ。それじゃ,ここで問題(もんだい)だ。とげ以外(いがい)方法(ほうほう)で,(なに)かにくっつくものはないかな。」
モンタ博士

オーくん
「くっつく? くっつくといえば,のりやセメダインみたいなものでつくのかな。」

花ちゃん
「でもね,のりやセメダインのある植物(しょくぶつ)なんてないわよね。」

本当(ほんとう)にないかな。」
モンタ博士

オーくん
(なに)かあるんですか。」

「あるんだよ,だから自然(しぜん)世界(せかい)不思議(ふしぎ)なんだね。のりやセメダインではないけどね,それによく()たものがあるんだよ。」
モンタ博士

オーくん
「そんな(しょく)(ぶつ)があるんだ。おどろきだな。それじゃまるで納豆(なっとう)みたいにべたべたとくっついちゃうの。」

「なるほど,納豆(なっとう)(ぐさ)()んでもいいかもね。その(しょく)(ぶつ)というのはね,メナモミ(キク()),ノブキ(キク科),チヂミザサ(イネ科)などだよ。どんな植物か,自分(じぶん)で植物図鑑(ずかん)などを使(つか)って調(しら)べてごらん。」
モンタ博士

センダングサ(キク()
 (ただ)しくはコセンダングサという(しゅ)である。センダングサ(ぞく)には(ぶん)(るい)では,ほかにアメリカセンダングサ,シロノセンダングサなど6種がある。ここでは,(はな)から()種子(しゅし))への変化(へんか)注目(ちゅうもく)してほしい。(エイ)はつぼみから開花(かいか)まで,(ビー)は実はできたが(じゅく)(まえ)(じょう)(たい),そして,(シー)は実が熟し散布(さんぷ)される段階(だんかい)のものである。
   てくてく自然散歩シリーズ
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