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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (3)季節きせつ生物せいぶつ
(40)オオイヌノフグリのひみつ③
花ちゃん
「ねえ,オー(くん)。この(まえ)大発見(だいはっけん)はすごかったけど。(わたし)(なん)だか()になることがあるの。さっきからずうっと(かんが)えているのよね。」

オーくん
「だから,(なに)がどうしたのさ。」

花ちゃん
「この(まえ)ね,オオイヌノフグリを観察(かんさつ)する(とき)に,オー(くん)はひざをついて観察(かんさつ)したと()っていたわよね。」

オーくん
「そうだよ。そんなの()まってるよ。だって,()っていたら,(はな)(ちい)さくてよく()えないじゃん。それじゃ,観察(かんさつ)なんかできないじゃないか。」

花ちゃん
「そこなの,そこなの。そこが問題(もんだい)なのよ。」

オーくん
(なに)がそんなに問題(もんだい)なの。ぼくには,(はな)ちゃんが(なに)()いたいのか,さっぱりと()かんないけどな。」

花ちゃん
()っていたら,オオイヌノフグリが観察(かんさつ)できなかったということは,それだけオオイヌノフグリが(ちい)さくて,地面(じめん)(ひく)()えていたということでしょ。」

オーくん
「そうだよ。地面(じめん)にペタッとある(かん)じだったけどな。それがどうしたの。」

花ちゃん
「そこで,(わたし)(かんが)えたの。この(まえ),ロゼットを()(とき)(おな)じなのよ。(いま)ごろ(はな)()かせるような(くさ)は,みんな()(ひく)いんじゃないのかなって?」

オーくん
「うむ? それってどういうことだ。」

花ちゃん
(わたし)(かんが)えたの。なぜオオイヌノフグリは()(ひく)いのかが()かったのよ。」

オーくん
「あ! そうか。()(ひく)ければ,(つめ)たい(かぜ)にあたらなくてもすむんだ。(はな)ちゃん大発見(だいはっけん)だね。すごいことに()づいたね。」

「そのとおり。(はな)ちゃん,すごいぞ。拍手(はくしゅ)。パチパチパチ。とってもいいところに()がついたね。」
モンタ博士

オーくん
「そうなんだ。(いま)ごろ,(とく)早春(そうしゅん)とかいう季節(きせつ)(はな)()かせる草花(くさばな)は,みんな()(ひく)いんだ。だから,北風(きたかぜ)にも()けないでちゃんと()えているんだ。」

「モンタ博士(はかせ)はね,(はな)ちゃんと(おな)じことに()づいていたよ。」
モンタ博士

オーくん
「どういうことですか。」

(えき)からてくてく学校(がっこう)まで(ある)きながら,モンタ博士(はかせ)は,()んぼのあぜ(みち)やその()あちこちときょろきょろ植物(しょくぶつ)観察(かんさつ)しているんだ。それで()がついたね。」
モンタ博士

花ちゃん
「どんなことですか。」

(はな)ちゃんがオオイヌノフグリで発見(はっけん)したことと(おな)じだよ。(いま)ごろはね,ナズナ,タネツケバナ,ヒメオドリコソウ,オランダミミナグサなどが(はな)()かせているんだけど,みんな()(ひく)いんだよ。4(がつ),5月となれば,()たけも()びるけど,今ごろは,まだまだおチビちゃんだね。背たけが低ければ,(かぜ)抵抗(ていこう)もあまり()けないもんね。」
モンタ博士

オーくん
「すごいね。(はな)ちゃん。モンタ博士(はかせ)(おな)(はつ)(けん)をしてたんだね。」

(はな)ちゃんは,本当(ほんとう)によく観察(かんさつ)していたんだね。じーと()ていると,いろいろなことに()づくんだね。それがすばらしいことだね。」
モンタ博士

オーくん
(はな)ちゃん博士(はかせ)拍手(はくしゅ)! パチパチパチ。」

花ちゃん
「まあ,うれしい。(わたし),もっともっとこれからも観察(かんさつ)していくわ。」

「そのとおりだね。オオイヌノフグリが(はな)をさかせている。ああきれいだな,で()わってしまってはつまんない。名前(なまえ)()ることももちろん大切(たいせつ)だけど,なぜそこにオオイヌノフグリが()えているか。どうしてそこじゃないとオオイヌノフグリは生えていないのかとか,空気(くうき)との関係(かんけい)(つち)との関係,気温(きおん)との関係,などなど,いろいろな環境(かんきょう)()わせて,どうしてかなあと,その意味(いみ)(かんが)えることがとっても大切なことなんだよ。科学(かがく)するということは,そういうことなんだよ。」
モンタ博士

   てくてく自然散歩シリーズ
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