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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
1.身近みぢか自然しぜん観察かんさつ
 (3)季節きせつ生物せいぶつ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (2)くきのつくりとはたらき
(37)植物のふゆごしのようす ①ロゼットについて
オーくん
「あれ! あそこの()()にいるのはモンタ博士(はかせ)みたいだぞ。」

花ちゃん
「モンタ博士(はかせ)(なに)をしているの。」

「いま,ちょっとね。そこのロゼットをスケッチしていたのさ。」
モンタ博士

写真
ヒメジョオンのロゼット
オーくん
「え? ロケットがどうしたって?」

「ロケットじゃないよ。ロゼットというのさ。」
モンタ博士

花ちゃん
(なん)ですか。ロゼットというのは?」

(さむ)くなっても()っぱをバラの(はな)びらのように()(めん)(ひら)いて,(ひら)べったく地面にはりついているだろう。こういうのをロゼットというのさ。バラのことをローザというんだけど,バラ,つまりローザみたいなのでロゼットというのさ。」
モンタ博士

オーくん
「ふーん。ロゼットか。どれもよくにているようだけど,よく()ると(しゅ)(るい)によってちがうみたいだな。」

「そのとおり。よく()るとちがうだろう。スケッチしていると,さらにいろいろなちがいに()がつくよ。ところでね,このロゼットというのを見ていて,(なに)か気がついたことはないかな。」
モンタ博士

花ちゃん
「ロゼットの(かたち)はそれぞれちがっているけど,共通(きょうつう)していることがあるわ。」

オーくん
「どれもみんな()(ひく)いね。それから,どのロゼットも()(なか)(ちゅう)(しん)に,()(ほう)(はっ)(ぽう)にのびているな。なんだか(ふう)(しゃ)みたいだ。」

「そのとおりだね。でも,それで()わっちゃいけないぞ。それがどういう意味(いみ)があるかを(かんが)えることが(たの)しいんだよ。」
モンタ博士

花ちゃん
「うーんと。えーっと。()(ひく)いということは,地面(じめん)にはりついているということは,北風(きたかぜ)がふいても平気(へいき)ということかしら。それから,(ひら)べったければ,もし(ゆき)がふっても,雪の(おも)さにたえられるということかもしれないわ。」

写真
タンポポのロゼット
オーくん
「それから,植物(しょくぶつ)というのは成長(せいちょう)するために,どうしても太陽(たいよう)(ひかり)必要(ひつよう)だったんだよね。ロゼットのように()っぱがあっちこっちに(ひろ)がっているということは,太陽の光をそれだけたくさん()けられるということかもしれないぞ。」

「そうだね。二人(ふたり)ともよく(かんが)えたね。たいしたものだ。ピンポーンです。ふだん(なに)()なく()ているものでも,好奇心(こうきしん)(めずらしいことや不思議(ふしぎ)なことを()りたいと(おも)(こころ))を()って見ることが大切(たいせつ)だね。」
モンタ博士

花ちゃん
「よく(かんが)えると,植物(しょくぶつ)ってたいしたものね。こういうのを自然(しぜん)のしくみがよくできているっていうのかな。植物の知恵(ちえ)というのかしら・・・。」

(こう)()(しん)をいつも()(つづ)けよう!・・・
 不思議(ふしぎ)なこと・未知(みち)なる(もの)(たい)する好奇心(こうきしん)探求(たんきゅう)(しん)幼児期(ようじき)一番(いちばん)顕著(けんちょ)であるといわれる。それは外界(がいかい)との接点(せってん)()(はじ)めた(もの)特権(とっけん)であるようにも(おも)える。しかし,それが成長(せいちょう)とともに,次第(しだい)(うす)れていくのも事実(じじつ)である。いつまでも少年期(しょうねんき)のような好奇心を持ち(つづ)ける大人(おとな)でありたいと思う今日(きょう)このごろ。
   てくてく自然散歩シリーズ
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