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花ちゃん・オー君・モンタ博士のてくてく自然散歩シリーズ
2.植物しょくぶつ世界せかい
 (1)はなのつくりとはたらき
(30)ネジバナのはな右巻みぎまき・左巻ひだりまき・・・さあ,どっち?)
写真
ネジバナ(ラン科)
花ちゃん
「ねー。オー(くん)。きれいなお(はな)でしょう。ネジバナっていうのよ。」

オーくん
(なに)! ネジリパンがどうしたの。」

花ちゃん
「ネジリパンではありません。ネジバナです。ピンクと(しろ)(いろ)のまざった(ちい)さなお(はな)がねじれてさいているでしょう。ラン()の花でカトレアと(おな)仲間(なかま)植物(しょくぶつ)なの。きれいでしょう。」

オーくん
(なに)名探偵(めいたんてい)コナンに()てくるランちゃんがカトリセンコウでどうした?」

花ちゃん
「ランちゃんではなくて,ラン()。カトリセンコウではなくて,カトレアよ。」

オーくん
「なーるほど。どれどれ,ぼくにもよーく()せておくれよ。ふむふむ,ちいせえ(はな)だな。でもきれいだな。」

花ちゃん
(わたし)はこのネジバナが大好(だいす)きなんだ。(なん)()っても(いろ)がすてきよね。オー(くん)もそう(おも)うでしょう。ね。」

オーくん
「うん・・・。あれ? へんだぞ。」

花ちゃん
(なに)がへんなの。どうかしたの。」

オーくん
「おかしいんだ。へんなんだ。どのネジバナも(おな)じねじれ(かた)をしているのかな,と(おも)って()ていたら・・・ほら。(みぎ)まきと,(ひだり)まきの両方(りょうほう)あるよ。」

花ちゃん
「ほんとだ。ねじれ(かた)がちがうんだ。オー(くん),よく()がついたわね。すごい!」

オーくん
「じっくりと,しっかりと,ゆっくりと,ながめていると,いろいろなことに()がつくもんだね。でも,ネジバナって,(みぎ)まきと(ひだり)まきとどっちが(おお)いかな。」

花ちゃん
「そうだ。オー(くん)。たくさんとって調(しら)べてみましょう。(みぎ)まきが何本(なんほん)か。(ひだり)まきが何本かをグラフや(ひょう)にしてみましょう。」

オーくん
OK(オーケー)(たの)しそうだ。やってみよう。」

「ふむふむ。なるほど。二人(ふたり)とも科学的(かがくてき)()ることになれてきたみたいだね。自分(じぶん)で見たことや調(しら)べたことを数字(すうじ)(あらわ)したり,ひかくするというのは,りっぱな科学的な方法(ほうほう)だね。感心(かんしん)だね。100(ぽん)くらい使(つか)って調べるといいよ。」
モンタ博士

オーくん
「え! ひゃ,ひゃ,100(ぽん)(なん)で100本も調(しら)べたほうがいいの。」

「それはね,10(ぽん)くらいでは,たまたまどちらかにかたよることがあるからさ。」
モンタ博士

花ちゃん
(みぎ)まきと(ひだり)まきとどっちが(おお)いんですか。モンタ博士(はかせ)調(しら)べたことがあるんですか。」

「うん。20(ねん)(まえ)(おな)じようにふしぎに(おも)って調(しら)べてみたのさ。(こた)えはね,半分(はんぶん),半分くらいで,どちらも同じくらいだったね。でもね,もう一度(いちど)二人(ふたり)でやってみることもおもしろいと思うよ。自分(じぶん)でやってみた実験(じっけん)ならなっとくがいくしね。」
モンタ博士

花ちゃん
「やってみます。ねー,オー(くん)。ところで,ネジバナはどうしてねじれているの。」

オーくん
「えっ! ネジバナだからねじれているのさ。いやちがう。ねじれているからネジバナなのさ。あれ? わかんなくなっちゃった。こまったな。」

「ある(ほん)によるとね,(はな)(あつ)まりが(みぎ)または(ひだり)にまくが,これは一列(いちれつ)にさくと,花が(かさ)なってしまって,(した)の花がじゃまになるからだそうだよ。」
モンタ博士

ネジバナ讃歌(さんか)・・・
 ラン()植物(しょくぶつ)は,植物全体(ぜんたい)から()ると,(もっと)進化(しんか)したものである。ネジバナの(はな)(がた)はカトレアとまったく(おな)じであるが,やや花の(おお)きさがちょっと(ちい)さめなのが残念(ざんねん)酸性(さんせい)土壌(どじょう)(この)み,芝生(しばふ)(なか)などにもよく()えて(じょう)()である。ラン科の植物は(もり)(なか)湿地(しっち)に生えるものが(おお)いが,(ほん)(しゅ)だけは,なぜか(かわ)きやすいところにも生育(せいいく)できる。また,ネジバナはラン科にしては(めずら)しく栽培(さいばい)簡単(かんたん)である。
   てくてく自然散歩シリーズ
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